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「近大マグロ」に続く「完全養殖」ブランド魚
いまこそ海を越えて販路を広げるチャンス
――大和総研主任コンサルタント 大川 穣

ダイヤモンド・オンライン編集部
2015年1月5日
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ニホンウナギに続き、太平洋クロマグロが国際自然保護連合(IUCN)の絶滅危惧種に指定されたことは記憶に新しい。日本人にとって最も馴染みが深い魚たちが、資源枯渇の状況にまで追い込まれていることは我々に衝撃を与えた。

 一方、クロマグロは2002年に近畿大学の水産研究所が世界で初めて「完全養殖」に成功し、今後商業化の進展によって安定供給が大いに期待されている。世界的に様々な魚種で漁獲規制が強まる中、将来の需要を補うビジネスとして「完全養殖」がますます注目されそうだ。

意外に多い完全養殖可能な魚たち

おおかわ・みのる
2001年東京海洋大学卒業。税理士事務所等を経て、2007年大和総研に入社。企業価値評価、M&Aアドバイザリー業務、持株会社化コンサルティング等に従事。企業グループの再編などグループ経営のアドバイスも多数。現在に至る。大和総研ホームページにてコラム執筆。

 完全養殖とは、人工ふ化から成魚を育て、育てた成魚が産卵した卵をもとに再び人工ふ化を行う養殖技術をいう。天然由来の幼魚を活用した通常の養殖技術は、安定した幼魚の確保や天然資源の管理といった面で、以前から問題点が指摘されていた。ニホンウナギがその典型的な例だ。それに対して、天然資源への依存が低い完全養殖は、資源管理に配慮した持続可能な養殖技術となっている。

 実は現在、完全養殖が技術的に確立されている魚種は多数あり、ヒラメ、マダイ、トラフグ、ギンザケ、クルマエビなどが挙げられる。インターネットで商業化されている国内の「完全養殖魚」を検索してみると、下表のように様々な魚種が全国各地で生産されていることがうかがえる。

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