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魚食王国ニッポン~元気をつくる「浜のめし」 池田陽子

漁獲量日本一なのに誰も知らない
青森の秘境・小川原湖の「しらうお」に春が来た!

池田陽子 [食文化ジャーナリスト/薬膳アテンダント]
【第5回】 2014年12月22日
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小川原湖。周辺は豊かな自然に囲まれオオセッカやマリモなどの貴重な動植物が数多く生息している

十和田湖より大きいのになぜ?
青森県民も知らない“秘境の湖”

 しらうお漁獲量日本一を誇る、青森県東部に位置する小川原(おがわら)湖。

 「周辺を八甲田山系の豊かな自然に囲まれた湖は、海水と淡水が微妙に交じり合う汽水湖。ミネラルをたっぷり含み、豊富な水産資源に恵まれているんです」

 そう語るのは青森県東北町・小川原湖漁業協同組合の市場課・生産課課長の鶴ヶ崎昭彦さん。

 全国一の漁獲量である、しらうお、わかさぎ、そして大和しじみや、天然うなぎ、もくずがになど、小川原湖の多種多様な魚介類が、古くから地域の生活や文化を支えてきた。多くの水産物が獲れるため、「地元では宝湖とよばれています」と鶴ヶ崎さんは胸を張る。

 じつは小川原湖のことを、まったく知らなかったのだが、どうやら凄い湖らしい。

 ところで小川原湖の大きさは、青森県内にある十和田湖や十三湖の次くらいでしょうか?

 「とんでもない!」鶴ヶ崎さんの声が大きくなる。「次もなにも青森でいちばん大きい湖です! 東北地方でも猪苗代湖の次に大きい。日本で11番目に大きいんですよ!!」

 いきなりの「大きい」三連発。面積は63.2キロ平方メートル。浜名湖並みである。小川原湖は大きいのだ。

 す、すみません…。

 鶴ヶ崎さんが「ですよね…」と、ため息をつく。「全国的に知っている人も少なければ、実は青森県民でも小川原湖を知らない人がいるんだよね。県民ですら湖の名前を読めないし、書けない。こがわらこでもなければ、小河原湖でもないし」と、あきらめ顔。そもそも周囲には観光スポットはなく、八戸エリアから、青森エリアへの「通過地」。過去には「知事まで存在を忘れていた」というエピソードまであるらしい。

 じつは小川原湖には、湖でありながら、れっきとした住所まである。

 「小川原湖191番地」。

 住所もあって県内一、日本でも大きく、資源の宝庫、さらには漁獲量日本一の魚がいるのに「秘境状態」。

 誰も知らない宝の湖。

 このあまりの「知名度のなさ」が、小川原湖の漁業にとって深刻な問題となっていたのである。

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池田陽子[食文化ジャーナリスト/薬膳アテンダント]

宮崎生まれ、大阪育ちのアラフォー。立教大学卒業後、出版社にて女性誌、ムック、機内誌などの編集を手がける。取材を通して、カラダとココロの不調は食事で改善できるのでは?という関心から国立北京中医薬大学日本校に入学し、国際中医薬膳師資格取得。自身の体調の改善、美容効果などをふまえてふだんの暮らしの中で手軽に取り入れられる薬膳の提案や、漢方の知恵をいかしたアドバイスを、執筆、講習会などを通して行う。また、日本各地の食材を薬膳的観点から紹介する活動も積極的に取り組み、食材の新たな魅力を提案、発信を続け、食文化ジャーナリストとしての執筆活動も行っている。著書に「ゆる薬膳。」(日本文芸社)「缶詰deゆる薬膳。」(宝島社)、「『ゆる薬膳。』はじめたらするっと5kgヤセました!」(青春出版社)などがある。
■HP:www.yuruyakuzen.com
■Facebook:https://www.facebook.com/yoko.ikeda.79

また、鯖をこよなく愛し、日本全国・世界のさば、さば料理、さば缶を楽しみ、さば文化を語り、さばカルチャーを発信し、さばで日本各地との交流をはかることを趣旨に活動している「全さば連」(全日本さば連合会)にて外交担当「サバジェンヌ」としても活動中。
■全さば連HP:http://all38.com
■FACEBOOKページ:http://www.facebook.com/mackerel.cava  

 


魚食王国ニッポン~元気をつくる「浜のめし」 池田陽子

和食が世界遺産に認定され、改めて見直される「魚食文化」。日本各地にはさまざまなおいしい魚が水揚げされ、地元ならではの「魚料理」があります。この連載では日本各地の各種魚の産地を訪ね、「とっておきの漁師料理/ご家庭の魚料理/ご当地魚グルメ」を紹介。あわせて漁の様子、市場の風景など、おいしい「浜のめし」を支える人々の活躍をお届けします。

「魚食王国ニッポン~元気をつくる「浜のめし」 池田陽子」

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