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『週刊ダイヤモンド』特別レポート

貧困村にLEDライトを届けるNPOに
大企業が熱い視線を送る秘密
――コペルニク共同創設者兼CEO中村俊裕氏に聞く

週刊ダイヤモンド編集部
2015年1月5日
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2014年のノーベル賞物理学賞に選ばれたのは、青色発光ダイオード(LED)を発明した3人の日本の科学者だった。これにより、実用的な白い光のLED電球が製造できるようになり、照明の世界に「革命」をもたらした。その「革命」を世界の貧困層にまで広げている団体がある。コペルニクという米国のNPO(非営利団体組織)だ。それまでと全く異なる“ビジネスモデル”を構築し、新たな「流通」の仕組みまで整えたことで世界の大企業が注目している。代表を務める元国連職員の中村俊裕氏に聞いた。(聞き手/週刊ダイヤモンド編集部 小島健志)

――まず、コペルニクの“ビジネスモデル”について教えてください。

なかむら・としひろ/1997年京都大学法学部卒業。英国ロンドン経済政治学院で比較政治学修士号取得。国連研究機関、マッキンゼー東京支社を経て、国連開発計画(UNDP)で途上国の開発支援業務に従事。2009年、国連在職中に米国でNPO法人コペルニクを設立。2012年、世界経済会議(ダボス会議)のヤング・グローバル・リーダー選出など数々のイベントで表彰される。現在は大阪大学大学院国際公共政策研究科招聘准教授も務め、世界の大学で講演も行っている。 著書に『世界を巻き込む。――誰も思いつかなかった「しくみ」で問題を解決するコペルニクの挑戦』(ダイヤモンド社)。
Photo by Takeshi Kojima

 コペルニクは、貧困層と呼ばれる世界の人々の生活を改善させるため、貧困層の課題を解決するようなシンプルで便利な製品を提供しています。

 例えば、今回ノーベル賞受賞で話題になったソーラーライトがその一つです。これは、太陽光パネルを取り付けたランタン型のLED照明で、米国のベンチャー企業が開発したものです。当初、電化率が10%以下といわれていた東ティモールの村に届けました。

 ここは、日本から3日もかかる遠く離れた場所です。電気も通っておらず、夜になると真っ暗で何もできません。明りは灯油を利用していたため、火事の恐れもありましたし、その煙による健康被害もありました。そのため、貧困から抜け出すことができない要因の一つになっていたのです。

それが、ソーラーライトが届いたことで、子供たちは夜でも安心して勉強ができるようになり、女性も織物を織って仕事ができるようになりました。さらに、月収の20%もかかっていた灯油代がほぼなくなり、教育や薬代にあてることができるようになったのです。シンプルなテクノロジー製品一つで劇的に環境を変えることができた一例ともいえます。

 もっとも、このような製品はそれまでも作られていました。ですが、それを貧困層まで届けるのは、物流費用の問題などで非常に困難でした。そこでわれわれは、途上国のNGOや協同組合などと連携して、ベンチャー企業などが立ち入れない地域を開拓していったのです。

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