「自分を受け入れてくれる人」ばかり探していては、
どんどん先細りしていく

 1割のトップセールスは、「すぐに買いたい人」はもとより「買うか迷っている人」も含めて「お客さま」だと認識していたのです。

「自分の話を聞いてくれる人」「自分を受け入れてくれる人」ばかり探していては、新しい展開は生まれません。マーケットも広がらないでしょう。トップセールスは、相手にニーズがあってもなくても、アプローチを続けています。

・お客さまの「買いたい」という気持ちが薄ければ、「買うことによるメリット」「買わないことによるデメリット」を伝え、ニーズを育てていく。
・自社とお客さまの取引関係が希薄なら、信頼関係を築くための働きかけをする。
(拙著『トップセールスには、なぜ「いいお客さま」が集まってくるのか?』より流用)

 こうして「買うか迷っている人」を「お客さま」と見なすことができれば、その瞬間に、目の前にいるすべての人が、お客さまに変わるでしょう。

「あいつは、いいお客さんがいるから売れてる」
「たまたま、いいお客さんをつかまえたから結果が出ているんだ」

 こんな声を聞いたことはありませんか? しかし、これらはすべて的外れな意見です。トップセールスと呼ばれる人たちは、「お客さまのニーズを高め、信頼関係を築く技術」を持っているからこそ、お客さまと良好な関係を築き、そして深い信頼を得ているのです。それが、お客さまとの継続的なおつき合いにもつながっています。

 いいお客さまと「偶然」巡り会えているわけではなく、努力によって、いいお客さまとの出会いをつくっているといえるのです。