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転職で幸せになる人、不幸になる人 丸山貴宏

「もう25歳だし…」と焦る若者の生き急ぎ症候群

丸山貴宏 [株式会社クライス・アンド・カンパニー代表取締役]
【第10回】 2015年3月9日
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大手勤務なのになぜ?
20代半ば女性に多い生き急ぎ症候群

まだ20代半ばなのに焦っている。あなたのまわりにもそんな女性はいませんか?
Photo:taka-Fotolia.com

 最近、若い年代のキャリア相談を受けてよく感じるのが「生き急ぎ症候群」の増加です。その傾向はとりわけ女性に強く見られます。

 「生き急ぎ症候群」とはどういうものか。先日、ご相談を受けた20代半ばの女性のケースをご紹介しましょう。

 彼女は大手企業に新卒で就職して数年になります。担当している業界が好調で仕事の内容は非常に恵まれており、会社からも高く評価されていますが、「真剣に転職を考えている」とのこと。その理由を尋ねると、こんな答えが返ってきました。

 「将来は海外で働いて、いずれシリコンバレーで起業したいんです。だったら大企業にいるよりもベンチャー企業で働いて起業の勉強をするか、MBA留学するか、いっそ海外に行って仕事を見付けるほうがいいんじゃないか、とても悩んでいます」

 このままで自分の立てた志を実現できるのか。そんな不安や焦りを持っていました。

 現在の仕事について詳しく話を聞いていくと、クライアントとの商談をまとめるのは上司や先輩で、自分は議事録づくりや交渉のサポート業務が多く、交渉の最前線に立てないことを気にしていました。ただ上司は尊敬でき、周囲も優秀な人が多いといい、職場環境には恵まれていました。

 「そんなありがたい環境なら、仕事を通じて学べることはたくさんあるでしょう。逆にMBA留学や海外勤務では学べないことが、いまの職場にはいっぱいあると思いますよ」

 「でも、あと5年で30歳ですし……」

 もう30歳を超えたらチャレンジの機会がなくなってしまう。そんな焦りが「生き急ぎ」につながっていました。

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丸山貴宏 [株式会社クライス・アンド・カンパニー代表取締役]

1986年滋賀大学経済学部卒業後、リクルート入社。7年間人事担当採用責任者として新卒、中途、留学生、外国人など多岐にわたる採用を担当し同社の急成長を人材採用の側面から支える。退職後現社を設立。リクルートで実践した「企業力を超える採用」の実現のため1000社を超える顧客にそのノウハウを提供、さまざまな分野の支援を実現。また個人へのキャリアコンサルティングは1万名を超え、「個人の本気に火をつける」面談には定評がある。49歳。1963年生まれ、いて座。

 


転職で幸せになる人、不幸になる人 丸山貴宏

35歳以上の転職がもはや当たり前の時代になり、これからはより多くの人が転職を意識することになる。しかしそのときに「転職の作法」を全く知らないがために、失敗し続けてしまっては本末転倒だ。この連載では、失敗した人を具体的な事例として出しながら、何が悪かったのか2万人を見てきた転職コンサルタント丸山貴宏の視点で一刀両断。成功へと導く手助けをします。

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