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イマドキ職場のギャップ解消法 高城幸司

社会貢献したい若者を面接で落とせぬ企業の事情

高城幸司 [株式会社セレブレイン 代表取締役社長]
【第133回】 2015年3月9日
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面接で「社会貢献をしたい」と訴える学生が増えているようです
Photo:milatas-Fotolia.com

 仕事は何のためにするのでしょうか?

 米国の心理学者アブラハム・マズローが仮定した欲求5段階説でいう第一欲求「生理的欲求」のためと考える人は少なくありません。すなわち、生活のために「稼ぐ」のが仕事であるということですが、それは当たり前の発想でしょう。

 ただ、仕事も熟練するとともにマズローの唱える欲求は進化して、安全欲求、社会的欲求、承認欲求へと変化。最後には自分の能力を引き出し、創造的活動がしたいと思う自己実現欲求が生まれると言われています。

 では、最近の若手社員がよく口にする「社会貢献への欲求」。価値観が異なる上司世代はこうした欲求を訴える若手社員の取り扱いに困っていると聞きますが、互いにどう付き合っていけばよいのでしょうか。

「社会貢献」アピールする応募者は
絶対に採用しない人事部長(45歳)

 「仕事を通じて社会貢献したい、というアピールで応募してくる若手人材が増えているのは、どうしてなのだろうか?」

 こう話しながら首を傾げているのは、大手データセンターの人事部長であるGさん(45歳)。この数年で新卒・中途採用にかかわらず、20代前半(若手人材)の応募者に志望動機を聞くと、「何がやりたいか?」を説明する際に登場するキーワードとして、「社会貢献」を挙げる人が急増しているからです。

 ちなみにGさんの会社では、他社と比べて社会貢献に関する目立った取り組みはしていません。空調効率の最適化で消費電力やCO2排出量の削減をしているくらい。入社しても大した社会貢献にはつながらないように見えます。

 「それとも彼らは何か画期的な社会貢献のアイデアを持っているのだろうか?」などと詮索するものの、いろいろと話を聞いていくなかで、

 「自己アピールの中で『社会貢献』について語ると、印象がいいと“誤解”しているに違いない」

 と結論づけました。どうやらGさんは「社会貢献したい」とアピールする人にネガティブな印象しか持っていないようです。もっとキツイ言葉を使うなら、Gさんは「社会貢献」を口にする応募者を毛嫌いしています。なぜなら、日々の仕事を通じて社会貢献している実感を得るのは無理だと思っているからです。

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高城幸司 [株式会社セレブレイン 代表取締役社長]

1964年生まれ。同志社大学卒業後、リクルート入社。リクルートで6年間連続トップセールスに輝き、「伝説のトップセールスマン」として社内外から注目される。そのセールス手法をまとめた『営業マンは心理学者』(PHP研究所)は、10万部を超えるベストセラーとなった。 その後、情報誌『アントレ』の立ち上げに関わり、事業部長、編集長、転職事業の事業部長などを歴任。2005年、リクルート退社。人事戦略コンサルティング会社「セレブレイン」を創業。企業の人事評価制度の構築・人材育成・人材紹介などの事業を展開している。そのなかで、数多くの会社の社内政治の動向や、そのなかで働く管理職の本音を取材してきた。 『上司につける薬』(講談社)、『新しい管理職のルール』(ダイヤモンド社)、『仕事の9割は世間話』(日経プレミアシリーズ)など著書多数。職場での“リアルな悩み”に答える、ダイヤモンド・オンラインの連載「イマドキ職場のギャップ解消法」は、常に高PVをはじき出している。
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