>>前編より続きます

「釣りバカ」の世界が現実に?
社長秘書は単なるゴルフのコーチ

 世の中にあるコネは、血縁ばかりではない。「幼なじみ」や「趣味仲間」といった「友人関係」を頼りにしたコネもある。そしてそこでも、多くの問題エピソードが生まれているようだ。

「社長が雇った秘書は、褐色の肌をした爽やかな30代の男性でした。『秘書っぽくない人だな』と思っていたら、何のことはない。社長がゴルフで知り合った人だったのです。仕事内容も、秘書というよりは社長のゴルフコーチ。怒りを通り越して呆れています」(30代女性・自動車部品製造会社)

「仕事ができず、PCも使えない60代の社員。あまりに仕事ができないので、すぐに部署内でその人への不満が溜まり、ほぼ半年ごとに異動しています。異動の時期になると、各部署で『頼むから、あの人は来ないでくれ』と祈ってますよ。それでも彼がこの会社に居続けられるのは、社長の幼なじみだから。変な友情を会社に持ち込むのは、やめてほしいですね」(20代の女性・制作会社)

「一昨年、会社で1人だけ中途採用をすることになり、私はその手伝いをしました。最終的には男性の方を採用したのですが、なぜか採用直前のタイミングで急遽もう1人追加採用することに。しかも、もう採用者は決まっていて、30代の女性でした。話を聞くと、人事部長がはるか昔に可愛がっていた他社の営業とのこと。

 後日、その女性と人事部長が会社で話しているのを見ると、女性は露骨に媚を売り、部長はあからさまにデレデレし……。人事部長は、単に彼女と接近したくて採用しただけ。今回落とされた中途希望者が、可愛そうになりました」(20代女性・広告会社)

 このような血縁や友人関係のコネは、ある意味でイメージしやすいもの。しかし世間には、それ以外にも色々な要素のコネがあるようだ。