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出口治明の提言:日本の優先順位

ドイツと徹底比較!日本の特徴は
少ない税負担、小さな政府、低い犯罪率

出口治明 [ライフネット生命保険(株)代表取締役会長]
【第137回】 2015年3月19日
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Photo:Aleksandar Mijatovic-Fotolia.com

 ドイツのメルケル首相が久し振りに来日して、わが国の各界の指導者と意見交換を行った。わが国とドイツはいくつかの点で共通項がある。明治維新が1868年、ドイツの統一が1870年、また、わが国の明治憲法がドイツ(プロイセン)に範を採ったものであることはよく知られている。

 さらに、第2次世界大戦を同盟国として戦い、1945年に共に瓦礫の中で敗戦を迎えた。そして、瓦礫の山の中から両国とも再出発した。ただし、国土を西側陣営と東側陣営に分割して占領されたドイツの方が、条件はより厳しかったように思われる。東西ドイツの再統一はまだ記憶に新しい1990年のことであった。メルケル首相の来日を機に、現在のわが国とドイツの姿を虚心坦懐に比較してみたい。

ドイツの経済規模は日本の4分の3

 まずGDPを比べると、ドイツはわが国の4分の3の規模である。人口はわが国の63%、国土の面積は94%である。人口が少ないので、1人当たりのGDPはドイツの方が119%と日本を上回る。豊かな国なのだ。貧困率もわが国の約半分の水準である。

 次に労働生産性を見ると、就業者1人当たりではドイツが118%、時間当たりではドイツが145%となる。ドイツの方が、同じ時間働くと、1.5倍ほど生産性が高い。

 国民負担率(租税負担率+社会保障負担率)を見ると、日本の41.6%に対してドイツは51.2%と約10%ほど高い。しかし、これに財政赤字部分を加えると、日本が51.9%、ドイツが52.2%と、実はほとんど差がないことがよく分かる。両国とも、市民は国民所得の約半分を実質負担しているのである。

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出口治明 [ライフネット生命保険(株)代表取締役会長]

1948年、三重県美杉村生まれ。上野高校、京都大学法学部を卒業。1972年、日本生命保険相互会社入社。企画部や財務企画部にて経営企画を担当。生命保険協会の初代財務企画専門委員会委員長として、金融制度改革・保険業法の改正に従事。ロンドン現地法人社長、国際業務部長などを経て同社を退職。その後、東京大学総長室アドバイザー、早稲田大学大学院講師などを務める。2006年にネットライフ企画株式会社設立、代表取締役就任。2008年に生命保険業免許取得に伴い、ライフネット生命保険株式会社に社名を変更、同社代表取締役社長に就任。2013年6月24日より現職。主な著書に『百年たっても後悔しない仕事のやり方』『生命保険はだれのものか』『直球勝負の会社』(以上、ダイヤモンド社)、『生命保険入門 新版』(岩波書店)、『「思考軸」をつくれ』(英治出版)、『ライフネット生命社長の常識破りの思考法』(日本能率協会マネジメントセンター)がある。

ライフネット生命HP

 


出口治明の提言:日本の優先順位

東日本大地震による被害は未曾有のものであり、日本はいま戦後最大の試練を迎えている。被災した人の生活、原発事故への対応、電力不足への対応……。これら社会全体としてやるべき課題は山積だ。この状況下で、いま何を優先すべきか。ライフネット生命の会長兼CEOであり、卓越した国際的視野と歴史観をもつ出口治明氏が、いま日本が抱える問題の本質とその解決策を語る。

「出口治明の提言:日本の優先順位」

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