ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
高橋洋一の俗論を撃つ!

大塚家具騒動を教材に株主総会の問題点を斬る

高橋洋一 [嘉悦大学教授]
【第116回】 2015年4月2日
著者・コラム紹介バックナンバー
1
nextpage
Photo:SPECIAL WEEK/PIXTA

 3月27日に、大塚家具の株主総会があった。父娘対決として連日ワイドショーを賑わせたが、娘・大塚久美子社長側の勝利だった。

 筆者は、父娘対決に興味がなかったわけではないが、せっかくなので、この騒動を株主総会の生きた教材として、テレビなどで解説してもらいたかった。しかし、残念ながら、その希望をかなえてくれる解説者はほとんどいなかった。

 そこで、本コラムでは、大塚家具を題材として、日本の株主総会を世界と比較して見た場合、まったく世界の常識からずれていることを示したい。

 といっても、コーポレートガバナンスの小難しい理論ではなく、単に決算日と株主総会開催日の間隔が日本では短いという事実だ。しかし、この単純なことが、日本のコーポレートガバナンスの後進性に大きく影響している。コーポレートガバナンス改革を行うに当たって、この開催日を変更することが全体の改革に大きく影響する「センターピン」である。

米投資ファンドが3月に
大塚家具の株を売却した意味

 その前に、一つ興味深い事実がある。大塚家具騒動で、米投資ファンドが大塚久美子社長側になってその勝利に貢献した。ところが、騒動のさなかあまり注目されなかったが、3月10日、日経新聞で「大塚家具、米投資ファンドの保有株比率が4.63%に 従来は10.29%」という記事があった。

 3月2日、大塚家具の株価は2043円と、2014年12月頃の株価と比べて2倍にまで上がった(下の図参照)。そのあたりで、米投資ファンドは大塚家具の株式を売却し多額の収益を得たはずだ。

1
nextpage
関連記事
スペシャル・インフォメーションPR
クチコミ・コメント

DOL PREMIUM

PR

経営戦略最新記事» トップページを見る

最新ビジネスニュース

Reuters

注目のトピックスPR

話題の記事

高橋洋一[嘉悦大学教授]

1955年、東京都に生まれる。東京大学理学部数学科・経済学部経済学科卒業。博士(政策研究)。1980年、大蔵省入省。理財局資金企画室長、プリンストン大学客員研究員、内閣府参事官(経済財政諮問会議特命室)、総務大臣補佐官などを歴任したあと、2006年から内閣参事官(官邸・総理補佐官補)。2008年退官。金融庁顧問。2009年政策工房を設立し会長。2010年嘉悦大学教授。主要著書に『財投改革の経済学』(東洋経済新報社)、『さらば財務省』(講談社)など。

 


高橋洋一の俗論を撃つ!

元財務官僚の経済学者・高橋洋一が、世にはびこるもっともらしい「俗論」の過ちをズバリ解説。

「高橋洋一の俗論を撃つ!」

⇒バックナンバー一覧