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野口悠紀雄 新しい経済秩序を求めて

企業は景気回復を確信できず設備投資は減少する

野口悠紀雄 [早稲田大学ファイナンス総合研究所顧問]
【第7回】 2015年4月9日
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前回、日本銀行の異次元緩和政策は、資産価格に関する期待を上昇させただけで、実物経済に関する期待には影響を与えていないと述べた。

 これを言い換えれば、株式市場だけを見ていれば強気になるが、経済の実体を見れば、弱気の見通ししか持てないということだ。

 このことは、4月1日に発表された日本銀行の3月の「全国企業短期経済観測調査」(短観)で確かめることができる。

製造業大企業の景況感は横ばい
円安による利益増が一段落

 最近の景況感を表す業況判断指数(DI:景況感を「良い」と答えた企業の割合から「悪い」と答えた企業の割合を引いた値)を見ると、全規模・全産業では、図表1に示すとおりだ。この図には実績と見通しが示してあるが、まず実績を見よう。

 DIは、2014年3月がピークで、それ以降は低下気味である。15年3月のDIは7で、14年12月の5に比べれば、若干上昇している。しかし、製造業はほぼ横ばいだ。

 これまで、円安によって利益が増加してきたが、それがここにきて一段落したということであろう。

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野口悠紀雄 [早稲田大学ファイナンス総合研究所顧問]

1940年東京生まれ。63年東京大学工学部卒業、64年大蔵省入省、72年エール大学Ph.D.(経済学博士号)を取得。一橋大学教授、東京大学教授、スタンフォード大学客員教授、早稲田大学大学院ファイナンス研究科教授などを経て、2011年4月より早稲田大学ファイナンス総合研究所顧問、一橋大学名誉教授。専攻はファイナンス理論、日本経済論。主な著書に『情報の経済理論』『財政危機の構造』『バブルの経済学』『「超」整理法』『金融緩和で日本は破綻する』『虚構のアベノミクス』『期待バブル崩壊』等、最新刊に『仮想通貨革命』がある。野口悠紀雄ホームページ

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野口悠紀雄 新しい経済秩序を求めて

アメリカが金融緩和を終了し、日欧は金融緩和を進める。こうした逆方向の金融政策が、いつまで続くのだろうか? それは何をもたらすか? その先にある新しい経済秩序はどのようなものか? 円安がさらに進むと、所得分配の歪みはさらに拡大することにならないか? 他方で、日本の産業構造の改革は遅々として進まない。新しい経済秩序を実現するには、何が必要か?

「野口悠紀雄 新しい経済秩序を求めて」

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