35歳でプロになれなければ
転職のハードルは高くなる

35歳を過ぎても転職できる人、できない人あなたは自分が「プロ」だと自信を持って言えますか?
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 昔はまことしやかにささやかれた「35歳転職限界説」ですが、一種の都市伝説に過ぎないことはもう多くの人に理解されたと思います。弊社の実績でも転職の最高齢記録は65歳で、最近は50歳台の転職事例が増えています。私たちがエグゼクティブを対象にしていることもありますが、最近はますますミドル、シニアの転職が増えています。

 ただし、35歳を超えると若いときよりも転職が難しくなるのも確かです。企業組織は上層にいくほどポストが少なくなりますから、年齢や経験による序列がある以上、年齢が上になるほど求人も少なくなるからです。

 もう一つ大きな理由があります。それは、35歳を超えた人は100%プロフェッショナルとして扱われることです。それまでの経験がいったん未経験としてリセットされるキャリアチェンジ転職が、年齢が上になるほど難しくなるのもこのためです。

 転職するかどうかは別にしても長期的に幸福なキャリアであり続けるには、35歳になるまでに何らかのプロフェッショナルになっている必要があります。別の言い方をすれば20代半ばには自分の方向性を決め、35歳時にプロフェッショナルになっているよう逆算して仕事の経験を積んでいかなければいけないということです。

 漫然と「一生かかってこの仕事のプロになれればいいだろう」とのんびり仕事をしている人を見かけることがありますが、そうではなく35歳を一つのマイルストーンとして仕事に集中していくべきです。