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35歳からの「転職のススメ」

高収入、華麗なキャリアを捨てる人も!?
変わりはじめた「35歳からの転職」の姿

高野秀敏 [株式会社キープレイヤーズ代表取締役]
【最終回】 2013年5月20日
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 年収を上げたい。経営者になりたい。超一流企業で働きたい。海外で働きたい。転職によってこうしたキャリアアップを目指す方は以前からたくさんいらっしゃいます。

 その一方で最近では、転職を通じていわゆるキャリアアップではなく、まさに「自分の道を進もう」と決めた方もいます。人生は一度しかありません。今回は、「自分の道」を進んだ方の事例を紹介しながら、本当に幸せな「35歳からの転職」を考えます。

大手電気メーカーから農業へ
年収は2割減でも幸せな毎日

 大学卒業後から10年あまり、大手電気メーカーで営業と営業企画を経験してきたAさん。決して会社に大きな不満があったわけではありません。しかし、調整業務ばかりの毎日で、「本当にこれで良いのだろうか?」と思うところはありました。大組織で働くやり甲斐もある一方、一生をかけてやるべき仕事か大いに悩んでいたのです。

 昔から食には興味があったAさん。せっかくなら安全なものを食べたいと思い日頃から食べるものには気をつけていました。オイシックス社のサービスのような食材ネット販売のビジネスにも興味はひかれていましたが、やはりどうしても農業そのものがやりたいという思いが強くなりました。妻もAさんのことはわかってくれ、また志向が近いこともあり、一念発起。体に良いものだけを作り、自分の好きな方に届けるという想い重視で、農業をスタートしたのでした。

 最初の2年は苦難も多かったものの、両親にも応援してもらい、3年目からは軌道に乗るようになりました。収入は前職と比べて2割程度下がりましたが、ここから年収を上げていけるイメージもできています。世間では「農業は甘くない」とよく言われ、その意味もわかる一方、サラリーマンを真剣にやってきた人間がやれば必ずできるという確信も持っています。逃げの農業はうまくいきませんが、攻めの農業であればいくらでも可能性があると感じています。

 Aさんの場合は、妻が賛同してくれたことが本当に良かった点でしょう。誰でも妻の反対があれば、はじめられないこと。今では生産者として、友人やそのまた友人らに、喜んでもらえるのが本当に嬉しいと話します。いまでは彼らに口コミでリピーターになってもらっているそうです。

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高野秀敏 [株式会社キープレイヤーズ代表取締役]

宮城県生まれ。東北大学経済学部卒業後、人材総合サービス・株式会社インテリジェンスに入社。同社にて人材紹介事業の立ち上げに参画し、営業、企画、カウンセリングを行う。その後、キャリアコンサルタントチームの運営と教育を任され、人事部採用担当として、数百人の学生、社会人と面談。キャリアカウンセリングによって適職へと導いた人材は3500名超、キャリア講演回数は100回以上に達する。インテリジェンス退社後、2005年1月、個人と企業をマッチングする人材サービス・株式会社キープレイヤーズを設立。著書に『絶対に後悔しない転職先の選び方』などがある。


35歳からの「転職のススメ」

現在、2人に1人が転職する「大転職時代」が到来しているにも関わらず、30代後半以上のビジネスパーソンの多くは「自分は転職なんて無理」と思っていないだろうか。しかし、実際は35歳以上でも十分転職できるとしたら…?本連載では、35歳以上のビジネスパーソンに対して、35歳からの転職の現状と、転職によって自分のキャリアや能力を見つめ直す重要性を説いていく。

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