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富田直美 真説・IT考

官邸屋上で見つかったドローンは
落下でなく「着陸した」と見る

――知っておきたい最新のドローン事情

富田直美
【第17回】 2015年4月24日
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 4月22日、多くのマスコミが、首相官邸の屋上で発見された「ドローン(小型無人飛行機」この件についてあわただしく取り上げていた。

 私は一昨年、アマゾンのドローンによる配達実験開始の報道に接し、ラジコンとITの両業界に関係した者としてドローンを入手し、経験した上で、2013年の12月の本連載に寄稿した

 以来、ドローンによる空撮と飛行のプロとなり、特にハウステンボスでは日本初の花火の中に入っての空撮にも成功しテレビやハウステンボスのCMに何度も紹介されている。(YouTubeで画質は異なるがチェックできる)

 当時はドローンという言葉よりも「マルチコプター」という表現が使われており、ドローンが何であるかを知る人は1%にも満たなかった。1年以上経った今、驚くことに、老若男女を問わず、私が空撮していても、“あっ、ドローンだ!!”と言って近づいてくる人が多く、テレビ報道等では見てはいるが実際を見るのは初めてということで、結構モテテいる。

 そんな中、5月には「国際ドローン展」なるものも開催されるし、私も使っている世界一のドローンメーカーである中国のDJIもその最新モデルの発表会を六本木で発表できるまで一般化してきているようだ。

 私的には興味が薄いのだが、某大学を中心に国産ドローンの生産も始まっているが、JAXA否、三菱の気象衛星の如く、世界に認められるレベルになれるのか、いや、成るつもりがあるのか私には疑問である。

1.首相官邸屋上へのドローン着陸について

 4月23日、オフィスに着いたら、早速“ドローンが官邸に墜落しましたね?”と私にコメントを求めるスタッフが居た。

 私の分析(写真で見ただけの)は、あれは墜落ではなく、着陸か攻撃である。このことをちょっとだけ専門的な視点で説明すると、墜落とは飛行装置等の故障か、人的操作ミスで機体が破壊される高さから落ちることであり、着陸とは機体を損傷する事なく、地上に降りる、ということになる。

 まあ、意図的に機体に爆発物を付けたり、今回のように、セシウムを含んだ液体等のパッケージを落下により破裂させること(?)が目的の場合は、墜落でも着陸でも無く、攻撃と呼ぶべきだろう。

 今回の事件、私の知り合いの模型屋さんや、ちょっとしたラジコン、ドローンの業界人がコメントしているが、それらの説明も実に不十分であり、まあ質問する方の内容が稚拙すぎて答える方も窮してしまったのかもしれない。

 そこで、今回の件を皆さんのようなITのリテラシーの高い方々が多少は正確に理解分析できるように、いくつかのポイントを説明したい。

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新しいIT技術に基づく製品やサービスは、人間、社会にどんな影響(ポジティブ、ネガティブ)を与えるのか? 先端IT企業9社の経営経験を経て、現在は名門シンクタンクの理事を務め、大学で人間力を教える著者が、わかりにくいITとIT業界の動きを人間力によって立つ問題意識を元に考察する。

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