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野口悠紀雄が探る デジタル「超」けもの道

Gmailを用いた個人データベースの作り方と使い方

野口悠紀雄 [早稲田大学ファイナンス総合研究所顧問]
【第13回】 2008年2月18日
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 これまでの回で述べてきたように、さまざまな個人データを自分宛のGmailアドレスに送っておけば、必要に応じて簡単に引き出して参照することができる。これは、個人データの管理法としては、最も効率的な方法だ。

 ここに保存しておくと便利なデータは、「ときどき参照する必要はあるけれども、常時参照しているわけではないので、メモがどこにあるかわからなくなってしまうもの」だ。前回述べたID番号/パスワード以外に、たとえば、次のようなものがある。

・常時服用している薬のリスト
・あまり頻繁には行かないが、行く場合には時間制約が厳しい場所(たとえば羽田空港)までの所要時間の記録
・ときどき開かれる会議の出席メンバー表

 これらのデータを、気がついたときに随時メールで自分宛に送っておく。こうした作業を続けていれば、そのうちにきわめて有用な個人用データベースができ上がってくるだろう。

 私は最近では、紙ベース情報のPDF化も徐々に行っている(たとえば、自分が登場した新聞・雑誌記事、重要な切り抜き、記録に残しておくべき書類、古い写真など)。時間があるときにスキャナでPDFに転換し、メールで自分宛に送るのである。

 紙の記録については、「記録があることは間違いないのだが、どこにあるかわからない」ということが頻繁に生じる。電子情報に転換しておけば、保存スペースが節約できるだけでなく、捜索も容易になる。PDFファイルは開かないと内容がわからないのでタイトルを適切につけることが必要だが、メールの添付ファイルとする場合にはメール本文に内容を書いておけばよいので、扱いやすい。

 なお、スキャナのコピー速度は昔に比べれば速くなったとはいえ、十分速いとは言いがたい。そこで、名刺などはまとめて机の上に置き、デジタルカメラで撮影する。このほうがスキャナよりはるかに速く簡単に電子化できる。そしてある程度の量をまとめてからPC(パソコン)に移し、メールに添付して送付する。

 デジタルカメラはかなり普及してきたが、多くの人が撮影している対象は、フィルムカメラの時代と変わっていない。名刺や書類などは、フィルムカメラの時代には、撮影対象と考えられることはほとんどなかった。これらは、デジタルカメラだからこそ写真撮影が有効な手段になったものだ。デジタルカメラの撮影対象は、フィルムカメラのそれよりも大きく広がっていることを認識すべきだろう。

 こうして作ったファイルは、PCのHD(ハードディスク)とGmailのログと2箇所に残っている。このどちらもが破壊されてしまうようなことは、まずないだろう。だから、よほど重要なものは別として、紙は破棄してしまってもよい。

 「紙を捨てられる」のは、さまざまな面で大変便利だ。「ペーパーレス・オフィス」という概念はだいぶ前から言われていたが、これまではコピーを作るのが面倒だったので、想像上のものでしかなかった。しかし、スキャナやデジタルカメラが進歩したため、十分現実的なものになってきた。

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野口悠紀雄 [早稲田大学ファイナンス総合研究所顧問]

1940年東京生まれ。63年東京大学工学部卒業、64年大蔵省入省、72年エール大学Ph.D.(経済学博士号)を取得。一橋大学教授、東京大学教授、スタンフォード大学客員教授、早稲田大学大学院ファイナンス研究科教授などを経て、2011年4月より早稲田大学ファイナンス総合研究所顧問、一橋大学名誉教授。専攻はファイナンス理論、日本経済論。主な著書に『情報の経済理論』『財政危機の構造』『バブルの経済学』『「超」整理法』『金融緩和で日本は破綻する』『虚構のアベノミクス』『期待バブル崩壊』等、最新刊に『仮想通貨革命』がある。野口悠紀雄ホームページ

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