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自分の小さな「鳥カゴ」から飛び立ちなさい
【第18回】 2015年5月15日
著者・コラム紹介バックナンバー
河合江理子 [京都大学国際高等教育院教授],水永政志 [スター・マイカ株式会社代表取締役会長]

【特別対談】
チームワークを重視して、
日本人に合わせた制度をつくる
スター・マイカ株式会社代表取締役会長・水永政志×京都大学大学院総合生存学館(思修館)教授・河合江理子

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ハーバード大学卒業後、マッキンゼー、BIS、OECDなどを経て、現在は京都大学の教壇に立つ河合江理子氏と、ボストン・コンサルティング・グループ、ゴールドマンサックス証券を経て、スター・マイカ代表取締役会長を務める水永政志氏による対談。日本、そして世界を知る両氏から、これからの時代に求められる人材像などが語られた。対談は全4回。

「社長塾」でビジネスに必要なスキルを伝える

水永 コンサルティング会社、外資系企業で働くと当たり前のこととして、「エレベータートーク」があります。1分あるいは3分程度で上司や社長を説得をする練習を、たとえばアメリカの場合は普段から行っているわけですよね。社内で勉強会をするときに、1分間スピーチの練習をしています。

河合 勉強会は、水永さんが自らされるんですか?

水永 時どきですが、「社長塾」のようなものを月1回程度行っています。若手の希望者を集めて、来たい人だけで強制はしません。10人くらいの規模です。そこでは、エレベータートークを毎回させるんですよ、お題を与えて。

河合 たとえば、どんなお題ですか?

水永 たとえば、「1年間の自分のアチーブメントについてアピールしなさい」「この会社をどう変えたらいいと思うか」など、「じゃあ、こっちから1分ずつ話をしてね」と言ってタイマーを回します。

河合 それは私のプレゼンの授業でも使いたいです(笑)。1分間、厳しく計るわけですね。

水永 本当に1分間で切ります。3秒過ぎてもそこで終わりです。1分間スピーチのあとは、2、3時間一緒に勉強します。勉強会のうち、最初の1時間は全社員に公開して、聞きたい人は来られるようにしています。オーディエンスが30人くらい座っているので、1分間スピーチも結構プレッシャーが掛かると思いますよ。

河合 そうですね。

水永 練習ですから、失敗してもいいんですよ。そのあとは非公開にして、勉強会のメンバーだけで、1分間スピーチの良かった点や悪かった点を講評します。負担はあると思いますが、1人も脱落していません。こうした形式は、ビジネススクールではよくやっていますよね。

河合 自分の言いたいことを短くまとめて話すというのはとても大切なスキルだと思います。プレゼンでも長いほうがやりやすいという学生も多いのですが、1分間、3分間、5分間と課題を与えて短くまとめることの大切さもわかってもらいたいと考えています。

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河合江理子(かわい・えりこ) [京都大学国際高等教育院教授]

東京都生まれ。東京教育大学附属高等学校(現筑波大学附属高等学校)を卒業後、アメリカのハーバード大学で学位、フランスの欧州経営大学院(INSEAD)でMBA(経営学修士)を取得。その 後、マッキンゼーのパリオフィスで経営コンサルタント、イギリス・ロンドンの投資銀行S.G. Warburg(ウォーバーグ銀行)でファンド・マネジャー、フランスの証券リサーチ会社でエコノミストとして勤務したのち、ポーランドでは山一證券の合 弁会社で民営化事業に携わる。1998年より国際公務員としてスイスのBIS(国際決済銀行)、フランスのOECD(経済協力開発機構)で職員年金基金の運用を担当。OECD在籍時に はIMF(国際通貨基金)のテクニカルアドバイザーとして、フィジー共和国やソロモン諸島の中央銀行の外貨準備運用に対して助言を与えた。その後、スイス で起業し、2012年4月より現職。著書に『自分の小さな「鳥カゴ」から飛び立ちなさい』(ダイヤモンド社)がある。

水永政志(みずなが・まさし) [スター・マイカ株式会社代表取締役会長]

1964年生まれ。広島大学附属福山高等学校、東京大学農学部農業経済学科を経て、三井物産に入社。UCLA経営大学院で経営学修士(MBA)を修得したのち、ボストン・コンサルティング・グループで経営コンサルティング業務、ゴールドマン・サックス証券でプライベートバンク業務を担当し、先端金融商品の開発や資産運用に携わる。2000年、ピーアイテクノロジー(現いちごグループホールディングス)を設立。2002年、中古マンションへの投資を主要業務とするスター・マイカを創業し、現在に至る。 スター・マイカは、2006年に、大阪証券取引所ヘラクレス市場(現大阪証券取引所JASDAQ(スタンダード))に上場し、2011年には、世界的な競争戦略論の第一人者であるマイケル・ポーター教授より、独自性のある優れた競争戦略を実践する企業に与えられる「ポーター賞」を受賞。著書に『現役経営者が教える ベンチャーファイナンス実践講義』(ダイヤモンド社)がある。


自分の小さな「鳥カゴ」から飛び立ちなさい

ハーバード大学、INSEAD(欧州経営大学院)、マッキンゼー、BIS(国際決済銀行)、OECD(経済協力開発機構)…そして、京都大学教授。『自分の小さな「鳥カゴ」から飛び立ちなさい』の刊行を記念して、書籍では語り尽くせなかったエピソードを中心に、日本・アメリカ・ヨーロッパの本物の世界を知る日本人が、国境を越えて生きるための武器と心得を語る。

「自分の小さな「鳥カゴ」から飛び立ちなさい」

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