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『週刊ダイヤモンド』特別レポート

橋本総業社長 橋本政昭
自ら「変化」を取り込んで
社会の問題解決に取り組む

週刊ダイヤモンド編集部
2015年5月12日
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給水、給湯、排水、空調……。日々の生活に欠かせない“設備”を管工機材、住設機器、空調機器などで支えてきた橋本総業の創業は1890年(明治23年)にさかのぼる。同社は、パイプや継手、ポンプなどの道具類を扱う専門色の強い老舗管材商社で、2014年9月には東証2部から東証1部へと鞍替えした。前期(13年度)の連結売上高は1237億円で、今期は5期連続増収の1280億円を見込む。25年間トップを務める4代目の橋本政昭社長は、自他共に認める“好奇心の固まり”で話題が尽きない。その橋本社長に、「進化する卸としてのあるべき姿」など積年の問題意識を聞いた。

はしもと・まさあき/1950年、東京都生まれ。東京大学工学部を卒業後、東京大学大学院工学系研究科(機械工学)を修了。大学時代はヨット部に所属。76年、旧住友金属工業(現新日鐵住金)に入社し、和歌山製鐵所に勤務する。78年、橋本総業に入社。その後、取締役、専務取締役を経て、85年に副社長に就任。90年、創業100周年を期に代表取締役社長(4代目)に就任し、現在に至る。毎月、取引先の幹部向けに経営研究会を開き、大学・大学院での講義もこなす。自主制作短編映画「管財屋の唄」(2013年)、「職人の唄」(14年)、「キッチンの神様」(15年)では、原案の作成から主題歌の作詞・作曲までを手掛ける。
Photo by Shingo Miyaji

──これまで、“住まいの世界”、とりわけ設備関連業界は「IT(情報技術)の導入が遅れている」といわれてきましたが、2014年秋にはLIXILグループからスピンアウトしたK-engineのように、インターネット上で住まいの見積もりなどができる新しいプラットフォーム・サービスを提供する人たちが出てきました。管材商社(卸)であり、また、全国最大の物流ネットワークを有する橋本総業の社長としては、彼らの動きをどのように見ていますか。

 要は、AI(人工知能)です。例えば、約40年前のスーパーコンピュータの黎明期に比べれば、AIを使うコストは格段に下がる一方で、処理できる仕事が飛躍的に増えたことから、そのような発想やサービスが出てくるのは必然だと思います。膨大な情報を蓄積し、AIでパターン化を進めて各種のサービスを開発・提供することで、需要を獲得するという狙いがあるのでしょう。弊社は、投資会社的なLIXILとは対極にあるTOTOの陣営に属しています。

 もとより私は工学系の人間で、大学の先輩に日本ロボット学会の幹部がいたことなどから、国内のメカトロニクス関連の勉強会によく顔を出していた時期がありますし、今でもAIに関心を持ち続けています。現在、世の中でIoT(あらゆる物がインターネットに接続されることによって双方向のやり取りが実現するという概念)といわれていますが、私たちが扱う住宅設備や環境設備なども、これからどんどん通信ネットワーク網につながります。15年は、設備側、すなわち物のほうでIoT化がどこまで進むのかに着目しています。

 そういう世界では、ネットに接続された異なるデバイス(端末)間をいかにコーディネートし、新しい世界観をプレゼンテーションできるか(提案できるか)という能力の勝負になってくると考えています。

──橋本総業では、「共に栄える みらい市」という“業者向けの展示会”の開催を続けています。住まいに関わる大小さまざまなメーカーが最新の設備・機器を見せるブースを出す一方で、会場内には「未来の住まいに関するテーマ別の提案コーナー」を設置していますね。

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