この春、進学や進級祝いに子どもにスマホを買い与えた保護者も多いかもしれない。スマホを持つ子どもたちの多くがハマっているのは、無料アプリ「LINE」である。最近では、依存性が高くあらゆる人とコミュニケーションがとれるLINEを子どもが使うことに対して、不安を指摘する声も多い。子どもたちは、いったいLINEで何をやっているのか。親はどこに注意を払えばいいのか。専門家のアドバイスを交えながら、検証しよう。(取材・文/東本由紀子、編集協力/プレスラボ)

いまや友達同士の必須連絡手段に
大人が知らない子どものLINE事情 

親や教師が知る由もない「子どものLINE事件簿」多くの子どもたちがスマホでハマっている人気アプリ「LINE」。子どもたちは、いったいLINEで何をしているのだろうか 
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 近頃、街中でスマートフォンを片時も離さず、常にチェックしている人の姿を見かけることが、以前にも増して増えてきたように思う。年齢層は様々だが、中高生やときには小学生くらいの子どもたちまでもが、画面をじっと見つめる光景に出会うこともある。

 実際、小中高生におけるスマートフォンの所有率はここ数年で急上昇している。2013年度の内閣府の調査によると、小中高生の59.5%が携帯電話を所有しており、そのうちスマホが占める割合は58.4%と、2010年度の2.9%から大きく上昇した。

 また、2014年度の内閣府の調査では、小学生の9.1%、中学生の36.3%、高校生の86.8%がスマホを通じてインターネットを利用しており、高校生ではその約6割が平日2時間以上インターネットを利用しているという。4時間以上利用している高校生も約2割いることがわかった。スマホによるインターネット利用は、いまや子どもたちの間でも常態化していると言える。

 いったい子どもたちは、インターネットを使って何をしているのだろうか。

 子どものネット依存に詳しいエンジェルズアイズ代表の遠藤美季さん(54)は、こう語る。

「スマホ利用者が急速に増え出した2012年の終わり頃から、特にLINEに関する相談が目立ってきた。LINEはいまや友達同士の連絡手段として欠かせないものとなっています。スマホを利用している大半の子どもたちがLINEのアプリをインストールしていると見て、まず間違いないでしょう」