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王者セブン&アイがあえて大組織改編に動いた理由

週刊ダイヤモンド編集部
【15/6/6号】 2015年6月1日
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『週刊ダイヤモンド』2015年5月30日号の第1特集「鈴木敏文の破壊と創造」の中から一部を抜粋してお届けする。消費増税もものともせず、流通業界で独り勝ちのセブン&アイ・ホールディングス。今年1月に「地域性重視」を掲げ、全国を9ブロックに分け、組織を再編した。それには深い理由があった。

『週刊ダイヤモンド』2015年5月30日号の第1特集は「鈴木敏文の破壊と創造」

 セブン-イレブンには悩みがあった。日販(1店舗の1日当たりの平均売上高)約66万円と、競合チェーンに10万円以上の差をつけ、コンビニエンスストア業界で独り勝ちのセブン。だが、エリアごとにその数字を追っていくと、他チェーンとの差が10万円を下回る地域があったからだ。

 その地域とは関西。東京を創業の地とするセブンは、特定の地域に集中的に出店する「ドミナント戦略」を進めてきたため、関西では後発組。関西約2000店の平均日販が関東よりも低い理由について、社内では「シェアが低いため」とされてきた。

 とはいえ、関西は関東に次ぐ一大消費地である。その差をこのまま放置しておくわけにはいかなかった。2014年3月、ついに鈴木敏文会長は決断を下す。

 「関東と比べて、関西のセブンは顧客に支持されていない。関東のセブンとの差を埋めなさい」

 関西の商品作りを抜本的に立て直す、西日本プロジェクトが発足。石橋誠一郎執行役員がリーダーに抜てきされた。

 石橋氏はプライベートブランド(PB)のカップ麺「セブンゴールド 日清名店仕込みシリーズ」などのヒット商品を開発した、商品本部のエースの1人。鈴木会長は大阪に単身赴任することになる石橋氏にこう指示を出した。

 「セブンの商品が、関西という地域に合っていない。市場を知り、打つ手を考え、やりたいことはスピード感を持って進めなさい」

品質を上げるため
20種以上の商品を撤去

 石橋氏はまず、各地の商店街や、老舗で人気の飲食店を回ることから始めた。「関西はどこも商店街が元気。そこにヒントがある」という鈴木会長のアドバイスがあったからだ。地元で愛されている店の商品を食べてみて、「どこもリーズナブルな価格で、おいしいものを提供している」と実感した。

 それと比べ、セブンの商品はどうか。「関西の客は商品を選ぶ“物差し”の基準が高い。こだわって商品を作っていたが、関西でセブンは他チェーンとの優位性はない」と石橋氏は痛感した。

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