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ネット口コミ徹底活用テクニック
【第6回】 2008年3月5日
著者・コラム紹介バックナンバー
村本理恵子 [マーケティング・コンサルタント]

クレーマーを味方にする
――クレームが生み出すリスクを知る

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 前回、「リスク・バズ」(誹謗中傷のネット書き込み)を取り上げました。リスクバズの中には、多くクレームも存在します。今回は、そのクレームが生み出すリスクについて考えてみたいと思います。

 ワン・ツー・ワン・マーケティングという言葉が浸透してから、ずいぶん時間がたちました。企業はユーザーの生の意見に耳を傾けるために、CRM(Customer Relationship Management)の充実を図り、お客様センターの設置や顧客満足度アンケートの実施など、様々な対策をとっています。ただ、わざわざお客様センターに直接電話をかけたり、メールで問い合わせるというのはよほどの場合です。新しく買った携帯電話がどうも使いづらいと感じたとき、みなさんはどうしますか?

 「前の機種と比べて、この機種はメールの文字入力が面倒だ」

 友人や家族に話すことはあっても、わざわざメーカーに電話をかける人は少ないはずです。また、コンビニの接客に不満があったとき、「もう、この店に行くのはやめよう」と思っても、よほどの不満でない限り、お客様センターに電話をかけたり、メールを送ったりはしません。

クレーム未満の意見が
書き込まれるところ

 このような、ちょっとした不満や感想を持ったとき、掲示板やブログに雑感やつぶやきとして書き込むユーザーが増えています。書き込みの具体的な内容はおおむね次の2つです。

・購入した製品・サービスについての不満や不具合
・製品を利用している人から聞いた感想など

 企業にクレームを言いたい人は、まず企業に直接電話をかけます。ですからインターネットで発生する書き込みは、ユーザーの「ちょっとした不満のつぶやき」がほとんどを占めています。

意見が
クレームに変わるとき

 最初に書き込まれた内容は、クレームとは言えないささいな不満です。けれども、その書き込み内容を読んで、「もっともだ」と同意したユーザーが、また書き込みを重ねて内容を膨らます可能性があります。伝言ゲームを重ねるうちに、いつの間にか「不便だ」が「けしからん」に変わってしまうリスクがあるのです。そして、正義型や恐喝型のユーザーが積極的に投稿を始めたとき、これがクレームに変身します。最初の投稿者が思いもしなかった方向に口コミが爆発することがあるのです。

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村本理恵子 [マーケティング・コンサルタント]

1979年東京大学卒業後、時事通信社に入社。世論調査やマーケティング・リサーチの分析に携わる。98年専修大学教授。同年(株)ガーラ代表取締役会長に就任。(株)ガーラ総合研究所所長をへて、マーケティング・コンサルタントとして独立。企業のマーケティング活動に最新のネット口コミ情報を取り入れ、新しいユーザー志向マーケティングの確立をめざし活動中。


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