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中小企業が「海外で製品を売りたい」と思ったら最初にやること
【第5回】 2015年6月11日
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大澤 裕

ディストリビューターとセールスレップ、
自社の製品・体制に合わせてどっちを選ぶ?

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前回は、販売代理店は「売る製品の所有権を持つか、否か」で大別できるとお話しました。それでは、自社の製品や体制に合わせて、ディストリビューターとセールスレップのいずれを選べばよいのか、それぞれの特性をさらにひもときながら選択ポイントをお教えします。

 例えばディストリビューターが「製品を買って、自分の在庫として持つ」ということは、製品を買うだけの資金力があり、かつ在庫を持つだけの倉庫ももっているということになります。つまりディストリビューターは比較的大きな会社が多く、一般に20〜30名の規模以上です。

 それに対して、セールスレップは2〜5名規模の小規模な会社が多いですし、1人だけの個人という可能性も十分あります。自分が製品を買うわけではないので資金力はいりませんし、製品を置いておく必要もないので自宅でもできるわけです。

 では、セールスレップは何を売っているのかというと、人脈(コネ)と専門知識です。例えば、新型の医療用内視鏡を見たとき、「この内視鏡であれば、X病院のA先生であれば興味を示すはずだ」とか「Y大学医学部のB実験室であれば、来年の予算で買ってくれそうだな」など業界の内情に精通しており、その場で電話をかけてアポイントを取れるのが優秀なセールスレップと言えます。

 つまり、会社規模が比較的大きくて自分で製品を買って在庫としてもてるのがディストリビューター、自分で商品を買うわけではないが人脈と専門知識をウリに販売先を探す少人数・小規模の会社がセールスレップということになります。

取扱製品はどう違う?

 また、取扱い製品もセールスレップとディストリビューターで異なります。ディストリビューターが「製品を買って自分の在庫としてもつ」ということは、その製品が標準品であることを示しています。標準品だからこそ、大量に購入して保管しておいて、X社がきてもY社がきてもZ社がきても同じように売れるのです。

 ところが、特注品の要素がある製品は、エンドユーザーとの折衝が必要です。特注品をあらかじめ在庫として抱えることは不可能ですから、セールスレップのほうが得意ということになります。

 こうした製品の特性によって、ディストリビューターが得意なもの、セールスレップが得意なもの、どちらでも大丈夫なもの、があるのです。大雑把にいえば、標準品はディストリビューター、特注品はセールスレップに向いている、といえるでしょう。

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    大澤 裕(おおさわ・ゆたか)

    株式会社ピンポイント・マーケティング・ジャパン (www.ppmj.com) 代表取締役。

    1988年慶應義塾大学経済学部卒業、米バンカーストラスト銀行東京支店の企業金融部で日本企業の海外進出支援業務に従事。カーネギー・メロン大学経営学修士課程において特許製品の販路開拓方法を学ぶ。MBA取得後、家業の建築資材会社の特許製品の販売網を構築するべく米国子会社を設立。その経験を活かして、日本企業の海外販路開拓の支援をはじめ、2000年にピンポイント・マーケティング・ジャパン設立。海外のディストリビューターとセールスレップを使った販路網構築・動機づけ・販売の専門家としてアドバイスや人材育成を行っている。販売対象は産業材(包装機器・産業用ポンプ、PDP、位置センサー、流量計、電流計、溶接機器)、消費財(手袋、キッチン用品、文具、ギフト製品)等、多岐にわたる。経済産業省研修所、ジェトロ、中小企業大学校をはじめ公共団体での講演も多数。


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