通訳ガイド(通訳案内士)は人気の職業。仕事の内容ややりがい、難関試験の概要を現役ガイドの話を基に紹介しよう
外国人を相手に観光案内を行い、報酬を得る「通訳案内士(通訳ガイド)」は訪日客の急増に伴い、需要が高まっている。登録者数は2万人弱。資格取得には国家試験に合格しなければならない。大半は英語の資格者(他に9言語)で2014年度の実績では英語の受験者が5352人で合格率26・6%の難関だ。
東京オリンピック開催決定や試験制度の変更などから人気が高まり、受験者数は前年度比77%増となった。
53才で試験に合格した京都府在住の横田高さん(65才)は、定年退職後、英語講師を経て昨年から本格的に活動を開始。これまでに約150人の外国人観光客を大阪や京都、奈良、和歌山に案内している。
横田さんは松下電工(現パナソニック)に入社以来、海外部門に所属。都合11年間、海外勤務を経験し、英検1級も取得。外国の顧客や同僚が来日した際には、しばしば観光案内役を引き受けた。
「人の喜ぶ顔を見て自分も幸せな気分になれた」と語る横田さん。いつしか定年後に通訳ガイドになることが目標になった。