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小宮一慶の週末経営塾

実はろくに「ライバル分析」をしてない経営現場の問題

小宮一慶
【第7回】 2015年6月6日
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ライバルが顧客に提供しているものを
知っているか?

 ここまで、何回か経営において最も大切な「企業の方向づけ」について説明してきました。そのためには、「新聞を1面から読む」などのコツを説明してきましたが、今回は、経営の現場でのより実践的な「方向づけ」を行うポイントを説明します。

 それはライバルをきちんと分析することです。今回説明することをきちんと理解し、それを実践できれば、短期的な業績を向上させることができます。そして、それには経営者の心構えも大切ですが、それはこの文章の後半部分でご説明します。

小宮一慶 小宮コンサルタンツ代表

 短期的に企業の業績が良いかどうかは、顧客が求めるQPS(Quality(品質)、Price(価格)、Service(サービス、その他))の組み合わせを出せるかどうかにかかっています。

 それを行うためにまず、大切なことは、自社のライバルがどのようなQPSの組み合わせを顧客に提供しているかを知ることです。

 大多数の顧客は「相対的」に自社と他社のQPSを見比べてどちらの商品やサービスを選ぶかを決めているのです。大方の顧客は、QPSについて「絶対的な」基準を持っているわけではありません。「相対的に」ライバルと見くらべて、自分にとって都合いいほうを決めているのです。このことはビジネスを行う上で、とても大切なことです。

 もしライバル会社のA社が同じ値段でより良い品質の商品を販売したら、顧客は今まで同様に自社で買ってもらえなくなる可能性が高まります。自社とすれば、A社と同様の戦略を採るか、自社製品を値下げする、あるいは、A社よりさらに高品質、あるいは高サービスを提供するかを考える必要があります。

 このように、ライバル会社の提供するQPSの組み合わせによって、顧客の動向が変わります。ですから、ライバル会社の状況を正確に把握することが必要なのです。ただ、実際の経営の現場にいると、ライバルの状況を十分に分析していない会社も少なくないのが実感です。それでは勝てる戦いにも勝てません。

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小宮一慶

京都大学法学部卒業。米国ダートマス大学タック経営大学院留学(MBA)、東京銀行、岡本アソシエイツ、日本福祉サービス (現、セントケア)を経て独立し現職。名古屋大学客員教授(平成26年度後期)。企業規模、業種を超えた「経営の原理原則」を元に、幅広く経営コンサルティング活動を行う一方、年100回以上講演を行う。『ビジネスマンのための「発見力」養成講座』(ディスカヴァー21)など著書は100冊を超え、現在も経済紙等に連載を抱える。


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経営課題を抱えて日々悩む経営者に向けて、数々の企業経営者に伴走してきた経営コンサルタントの小宮一慶氏が課題解決の「ヒント」を提供。どんな業種にも通じる経営の原理原則をおさえながら、経営者はどうあるべきか、実際の経営現場で何を実行すべきか、を語る。

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