ポケットU
自宅PCに専用ソフトをインストールすれば、PC上に保存してある動画・音楽・画像データ、文書ファイルなどを携帯電話で視聴・閲覧できるようになる。

 ドコモが新しいサービス「ポケットU」をスタートした。自宅のパソコンに保存している動画や音楽、静止画などのコンテンツを外出先の携帯電話から利用する仕組みだ。簡単に言ってしまえば、インターネットの回線を利用して、自宅のパソコンのデータを携帯電話で取り出すわけだ。

 この手のサービスは、以前から色々と提供されている。僕自身、外出先のパソコンから、自宅のパソコンのファイルを取り出して利用している。ルーターやネットワーク対応のハードディスクでも同種のサービスが提供されているのだ。

「ポケットU」の新しさと
その狙いどころ

ポケットU
「ポケットU」専用サイトへアクセスし、「接続先選択」から登録した自宅PCにアクセス。各カテゴリの中から見たいコンテンツを選択して、視聴・閲覧。

 ポケットUが目新しいのは、携帯電話とパソコン間で利用できる点だ。パソコン側に専用のソフトをインストールすることで、携帯電話で簡単にファイルを取り出せる。接続はVPNを利用することで、セキュリティにも配慮している。「なりすまし」が防止できるのだ。

 難しいことを考えずに利用でき、かつ料金は毎月525円と手頃だ。もちろん、パソコンはブロードバンドでインターネットにつながっている必要があり、携帯電話側は別途データ通信の定額制に加入する必要がある。

 僕のようにパソコン同士でこの手のサービスを利用しているユーザーは、主に仕事用と考えているだろう。自宅や事務所のサーバーにアクセスできれば、ファイルをすべて持ち歩く必要はなく、うっかり忘れてもいつでも取り出せる。すでに企業では当たり前のサーバーの利用が個人ベースで使えるわけだ。

 ドコモが狙っているのは、ビジネスユースではなく、個人のクリエイションだ。利用できるコンテンツは、動画と音楽、画像、文章ファイル。さらに、今後の機能拡張で、ハードディスクレコーダーに保存しているコンテンツを視聴できるようになるという。