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【香川県】目立つ行動に出るよりも、のんびり成り行きまかせ

都道府県データ:Vol.9

岩中祥史 [出版プロデューサー]
【第9回】 2008年12月18日
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 全部で47ある都道府県名のなかでもかなり地味な方に属する香川県。でも、讃岐(旧国名)とか高松市といえばよく知られているのではないか。

 県名と県庁所在地の名前が異なるところは、明治維新のとき官軍(薩長土肥)に対して抵抗した藩で、名前だけでそれがわかるように、廃藩置県の際に明治新政府がそうした差別をほどこした。四国では愛媛県(県庁所在地は松山市)もそうだ。

 香川県には小さな藩がいくつかあったが、どこも皆、官軍に弓を引いたため、そうした憂き目にあったわけである。といって、香川県人が根っからの反骨精神の持ち主なのかというと、決してそうではなく、幕末においてもなお徳川幕府を支持していたように、むしろ体制順応の色の方が濃い。その点、時代の動き・趨勢を見抜くのはあまり得意でないのかもしれない。

目立たないことを
よしとする

 しかし、ひとたび新しい体制が固まれば、ごく自然の成り行きといった感じで、それに従う。順応性、協調性となると、香川県人はとても長けたところがあるのだ。

 逆に言うと、いい意味でも悪い意味でも人より目立つ行動に出ることは少ない。年間を通じて晴天が多く、気候が温暖な瀬戸内海に面しているせいか、人びとの気質も穏やかで明るく、のんびりしたところがある。

 ただ、古くから瀬戸内海を行き来する船がひんぱんに立ち寄る交通の要衝でもあったから、情報の密度は濃かったに違いない。だが、そうした気質のせいか、そのメリットを上手に活用するまでには至らなかった。目立たないことをよしとしたのだろう。

 四国には「讃岐男に阿波女」という、ベストカップルを示す言葉がある。阿波(徳島県)の女性は働き者であるのに対し、讃岐(香川)の男性はあくせくしていないから、一緒に暮らしていて疲れないで済むという意味のようである。

 そのせいか、明治以降、戦前まで日本の陸海軍におよそ200人の大将が出たが、香川県出身者は1人もいないというデータがある。そうした香川県人を相手に、物事をせっついたりするのは逆効果なのかもしれない。じっくり腰をすえて臨むことである。

◆香川県データ◆県庁所在地:高松市/県知事:真鍋武紀/人口:100万3216人(2008年11月)/面積:1876km2/農業産出額:796億円(2006年)/県の木・県の花:オリーブ/県の鳥:ホトトギス/県の魚:ハマチ

データはすべて、記事発表当時のものです

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岩中祥史 [出版プロデューサー]

1950年、愛知県生まれ。東京大学文学部卒。出版社に勤務後、独立して編集企画会社エディットハウスを設立し、現在、代表。著書に、最新刊『日本を変える「名古屋脳」』(三五館)、『アナログ主義の情報術』(梧桐書院)、『出身県でわかる人の性格』『札幌学』、『博多学』、『名古屋学』(新潮文庫)などがある。各県の気質を調査した、現代県民性評論の第一人者。

 


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