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本荘修二の実践講座! 社員を動かすウェブ

グループ社員26万人に開かれた
日立の横断型SNS「こもれび」の可能性

本荘修二 [新事業コンサルタント]
【第20回】 2010年1月15日
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 200社近くのグループ会社を横断して1万人以上をつなぐSNSがある。一日の書き込みはなんと2000件に達する。そこでは製品アイデアから引越し先の情報まで、多様なコミュニケーションが生まれている。しかも、世話を焼くことなく、ほとんど自律的にまわっているのだ。

 社内SNSはあってもグループ他社まで広げることには躊躇するという企業が多いのが実情だ。しかし、日立製作所を中心とする巨大な日立グループのSNSは、会社の壁をあっさりと越えてしまった。

 では、この日立グループ内SNSは、どのようにして生まれたのだろうか。

トップダウンで実現したグループSNS

 日立グループ内SNS「COMOREVY(こもれび)」は、情報や知識、経験を共有化し、人々がつながるために2008年1月に発足した、国内の日立グループ26万人の誰でも登録できるシステムだ。いまでは1万1000人を超える(2009年12月現在)ユーザーを持つが、情報通信システム関係が約6割、そして研究所や設計部門が多い。ユーザーは、日立グループ195社に渡り、30・40代、そして係長クラスが多く、グループ会社の社長や役員の一部も名を連ねている。

 日立グループは国内子会社385、連結対象会社で海外も合わせると927社を擁しているが、生産に特化した会社も多く、情報通信システム関係でみると195社はおよそ参加し得るグループ会社ほとんどをカバーしているという。

 このグループ内SNSは、トップダウンのプロジェクトである。2005年に新入社員が経営幹部との面接会話の中で、コミュニケーションについて問題提起したこともきっかけの一つ。それからWeb2.0やエンタープライズ2.0といった情報技術の進化が話題となり、また情報共有やコミュニケーションについての問題意識も高まって、トップの意思決定としてグループ内SNS導入が指示されたのである。

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本荘修二 [新事業コンサルタント]

多摩大学客員教授、早稲田大学学術博士(国際経営)。ボストン・コンサルティング・グループ、米CSC、CSK/セガ・グループ会長付、ジェネラルアトランティック日本代表を経て、現在は本荘事務所代表。500 Startups、NetService Ventures Groupほか日米企業のアドバイザーでもある。


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グループウェアに始まり、ナレッジマネジメント、最近ではEIP(企業内情報ポータル)と、話題の概念で語られ続けてきた社員向け情報システム。企業にとって永遠の課題である社内ウェブの理想的な作り方を、先進事例を紹介しながら探る。

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