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消費に欲張りな最後の世代を狙え!――シニアビジネスの新しい主役Hanako女性
【第5回】 2015年7月10日
著者・コラム紹介バックナンバー
吉水由美子 [伊藤忠ファッションシステム㈱],小原直花 [伊藤忠ファッションシステム㈱]

時間をお金で買うHanako世代女性のホンネ

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Hanako女性がお金を使うポイント

〈時間をお金で買う〉

 Hanako女性が時間をお金で買うことはくり返し延べてきましたが、実際の発言に見られるとおり、経済的に余裕のあるキャリア女性だけでなく、専業主婦やパート主婦にも同様の感覚があることは、要注目です。

「すごく忙しくてピリピリするくらいなら、お惣菜を使ってほっとする時間をつくったほうが、心が豊かでハッピーだし周囲にも悪影響がない」(専業主婦Bさん)

「子どもが幼稚園に入った時、先生に『嫌な思いをするなら、手づくりの必要はない。イライラすると子どもへ悪影響がある』と言われた。私たちは自分の時間をつくったり、イライラしないために、お金で解決できるなら……と思っている世代」(パート主婦Dさん)

「忙しくて疲れてしまった時期、週末に犬が汚した床の拭き掃除に時間を費やしているより、ガラス工芸のお教室やネイルサロンに行くほうがいいだろうと判断して、掃除を代行サービスに頼んだ」(キャリアSさん)

〈美容とファッションへの投資は惜しまない〉

 Hanako女性は「エイジレスビューティ」を目指しつつも、自分の年齢には自覚的です。それゆえに、お金と努力が必要だと認識しています。諦めがついたと言いつつ決して諦めていない(笑)のが、Hanako女性たる所以です。

「50歳になって、美魔女みたいにしなくてもいいって、いい意味で諦めがついた。周りの期待に応えなくても、自分らしくできるようになった。年齢にこだわらず、自分が若々しくしていればそれでよい。自分のために、化粧品はランクアップした」(専業主婦Bさん)

「人は見た目できちんとした人を選ぶ。疲れきったおばさんより、溌剌として見える方が絶対にいいので、美容やファッションへの投資は惜しまない」(DINKS Cさん)

「おしゃれしたいので、体型はキープしたい。人は見かけ。お金がたくさんあっても見た目が疲れていたら、人にはそうとわからない。若い時は髪がぼさぼさでもかわいいけれど、50歳すぎたらお金をかけないときちんと見えない」(DINKS Fさん)

〈趣味は、生活の質を上げるために不可欠〉

 趣味を極めること、それを周囲から賞賛されたり感謝されたりするのが大好きなHanako女性。趣味の腕前を上げるためや、趣味に関連するお付き合いのための出費にも、とても積極的です。

「細かい手作業が好きで、パン、ビーズ、カルトナージュなどを習い、お友だちに頼まれるとつくったりしている。カルトナージュをお友だちに教えながら、楽しい時間を過ごしたい。お茶を飲みながらきれいなものを作れば相手も満足。ありがとうって言われれば、自分もうれしい」(専業主婦 Bさん)

「ギターを習って、友人とフォーク居酒屋で発表会をしている。ギターを習うのにはお金はいらないが、友人との付き合いとして食事代や飲み代がかかる。その友人はとっても貴重なので、満足」(パート主婦 Kさん)

「モナコの食材を輸入している学芸大のショップのオーナーの奥様に、オリジナルなおもてなし料理を習っている。大好きな食材で手軽にセンスのよい料理が習える。普段の食事やホームパーティーでのお料理のクオリティを上げたいから」(キャリア Nさん)

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吉水由美子 [伊藤忠ファッションシステム㈱]

(よしみず・ゆみこ)伊藤忠ファッションシステム㈱ マーケティング開発グループ マーケティングクリエイティブディレクター。1982年立教大学卒業、Hanako世代。(株)日本デザインセンター、(株)アサツーディ・ケイなどを経て、2000年伊藤忠ファッションシステム(株)入社。入社後は、「ハナコジュニア」「ニュービッグファミリー」「この先シニア」など異業種マルチクライアントの共同調査&研究プロジェクトや、消費者のインサイト・価値観を探索する調査、トレンド研究、それらから発想したワークショップで、商品開発やブランドの価値規定を行っている。農林水産省やJAFCAなどの委員を歴任。

小原直花 [伊藤忠ファッションシステム㈱]

(おはら・なおか)伊藤忠ファッションシステム㈱ ナレッジ室 室長。1992年伊藤忠ファッションシステム㈱に入社、ばなな世代。「生活者目線で消費動向を捉える」を軸とし、“世代”“ファッション”“生活者の気分”を切り口に価値観やライフスタイルを分析している。会員制マーケティング組織「Fashion Aspect Club」の編集企画・運営を担当。昨今は「LINE世代」「この先シニア」「プレバブル世代 vs ポストバブル世代の消費意識差」などがリサーチテーマ。主に日経新聞、日経消費インサイトなどに寄稿。


消費に欲張りな最後の世代を狙え!――シニアビジネスの新しい主役Hanako女性

かつてバブル景気を謳歌したHanako世代も、今や定年が視野に入ってきた。世代トップの1959年生まれが、東京オリンピックが開かれる2020年には61歳になり、シニア市場に登場してくる“この先シニア”である。住宅ローンや子どもの教育費から解放されつつある今、しばらく我慢していた自分のための消費を再び始めようとしている。

「消費に欲張りな最後の世代を狙え!――シニアビジネスの新しい主役Hanako女性」

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