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シンプルに考える
【第23回】 2015年7月24日
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森川亮

LINE(株)CEOを退任した森川亮氏が明かす!
「チームに必要か否か」それが人事評価のすべて

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「あれも大事、これも大事」と悩むのではなく、「何が本質なのか?」を考え抜く。そして、本当に大切な1%に100%集中する。シンプルに考えなければ、何も成し遂げることはできない――。LINE(株)CEO退任後、ゼロから新事業「C CHANNEL」を立ち上げた森川亮氏は、何を考え、何をしてきたのか?本連載では、待望の初著作『シンプルに考える』(ダイヤモンド社)から、森川氏の仕事術のエッセンスをご紹介します。

「複雑な評価システム」が社員の不満を生む悪循環

 LINE株式会社の人事評価はきわめてシンプルです。
 いわゆる360度評価。社員一人ひとりが、それぞれの上司、同僚、部下から多角的な基準で評価してもらいます。そして、「いなくてもいい」と評価された人には、改善を求める。そんなシンプルな仕組みを採用しているのです。

 実は、LINEが生まれる以前は、非常に複雑な人事評価システムを採用していました。何十個も評価項目があって5段階で自己評価する。それを上司が再評価して、合計点を出す。そして、部下と面談して評価結果を伝える……。人事評価への不満が社内の士気に大きな影響を与えると考えて、そのような精緻な評価システムを採用したわけです。

 ところが、これが非常に評判が悪かった。
 まず第一に厖大な手間がかかります。
 現場の社員も何十項目もの評価票に記入するのでたいへんですが、何よりマネジメント層に負荷がかかる。部署によっては、1ヵ月間くらい人事評価にかかりきりになる上司もいました。

 しかも、社員の満足度が低い。「この項目は1だけど、この項目は3だ。トータルでいくつだから、がんばりたまえ」などと言われても、ちっともピンときません。具体的にどうすればいいのか、わからないわけです。

 さらに厄介なのは、この評価システムを攻略しようとする社員の存在です。
 たとえば、たいして仕事には打ち込まないけれど、やたらと上司とお酒を飲みにいく人がいます。すると、上司も「コミュニケーション力」の項目を高評価にしてしまうわけです。一方、真剣に仕事に向き合って結果も出しているけれど、“飲み”の付き合いをしない社員の「コミュニケーション力」は低い評価になる。

 そんな評価に納得できる人はいません。
 複雑な評価システムにすればするほど攻略法は増えますから、逆に結果を出している社員の不満は高まるという本末転倒な状況が生れるわけです。

 まさに悪循環。
 厖大な時間を費やして、不満を生み出すシステムだったのです。 

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森川亮 

1967年神奈川県生まれ。1989年筑波大学卒業後、日本テレビ放送網に入社。幼少時から一貫して音楽を続けてきたこともあり、音楽番組の制作を希望するもコンピュータシステム部門に配属。本格的にコンピュータを学ぶ。インターネットの登場に刺激を受け、ネット・ビジネスに傾倒。ネット広告や映像配信、モバイル、国際放送など多数の新規事業立ち上げに携わる。仕事のかたわら青山学院大学大学院にてMBAを取得。2000年にソニー入社。ブロードバンド事業を展開するジョイントベンチャーを成功に導く。2003年にハンゲーム・ジャパン株式会社(後にNHN Japan株式会社、現LINE株式会社)入社。4年後には日本のオンライン・ゲーム市場でナンバーワンとなる。2007年に同社の代表取締役社長に就任。2015年3月にLINE株式会社代表取締役社長を退任、顧問に就任。同年4月、動画メディアを運営するC Channel株式会社を設立、代表取締役社長に就任した。


シンプルに考える

「あれも大事、これも大事」と悩むのではなく、「何が本質なのか?」を考え抜く。そして、本当に大切な1%に100%集中する。シンプルに考えなければ、何も成し遂げることはできない――。LINE㈱CEO退任後、注目の経営者がはじめて明かす「仕事の流儀」!

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