ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
シンプルに考える
【第25回】 2015年7月27日
著者・コラム紹介バックナンバー
森川亮

LINE(株)CEOを退任した森川亮氏が明かす!
モチベーションは上げない!

1
nextpage

「あれも大事、これも大事」と悩むのではなく、「何が本質なのか?」を考え抜く。そして、本当に大切な1%に100%集中する。シンプルに考えなければ、何も成し遂げることはできない――。LINE(株)CEO退任後、ゼロから新事業「C CHANNEL」を立ち上げた森川亮氏は、何を考え、何をしてきたのか?本連載では、待望の初著作『シンプルに考える』(ダイヤモンド社)から、森川氏の仕事術のエッセンスをご紹介します。

やる気のない人は「プロ失格」

 部下のモチベーションを上げる──。

 それが上司の重要な役割だと、よく言われます。

 しかし、僕ははなはだ疑問です。なぜなら、企業はプロフェショナルを採用しているからです。会社や上司にモチベーションを上げてもらわなければならない人は、プロとして失格だと思うのです。むしろ、このようなことが常識のように語られるのは、社会全体が幼稚化している証拠ではないかと感じています。

 自ら学ぼう、自ら行動しようという気持ちのない人が、責任ある仕事をできるはずがありませんし、ましてや新しいものを生み出すことなどできません。会社とは、やる気のある人たちが集まって、ときにはぶつかり合いながらも「いいもの」を世に送り出すのが本来の姿だと思うのです。

 もちろん、情熱を注いでいる仕事で結果を出すことができず、プロジェクト・リーダーから外されたり、プロジェクトそのものが中止されたときなどには、誰だって一時的にはモチベーションが下がることはあるでしょう。

 僕も、これまで会社にとって必要だと判断したときは、リーダーの降格やプロジェクトの中止を社員に伝えてきました。このようなときに、相手を納得させるテクニックなどありません。経営の「想い」を誠心誠意伝える。そして、新しいチャレンジをすることの重要性を本気で説く。そうして、社員たちと真摯に向きあう以外にありません。

 それでも、彼らのモチベーションが失われるというのならば、それはやむを得ない。ビジネスは結果がすべて。社員のモチベーションに配慮するという理由で、結果が出ないプロジェクトを継続することはできません。結果を出せていないプロジェクトから外されただけでモチベーションが下がるというのは、そもそもその人は本当の意味でプロフェショナルではないと判断せざるをえない。厳しいようですが、それがビジネスの現実だと思います。

1
nextpage
スペシャル・インフォメーションPR
ダイヤモンド・オンライン 関連記事
自分の時間を取り戻そう

自分の時間を取り戻そう

ちきりん 著

定価(税込):本体1,500円+税   発行年月:2016年11月

<内容紹介>
生産性は、論理的思考と同じように、単なるスキルに止まらず価値観や判断軸ともなる重要なもの。しかし日本のホワイトカラー業務では無視され続け、それが意味のない長時間労働と日本経済低迷の一因となっています。そうした状況を打開するため、超人気ブロガーが生産性の重要性と上げ方を多数の事例とともに解説します。

本を購入する
ダイヤモンド社の電子書籍
(POSデータ調べ、11/20~11/26)


注目のトピックスPR


森川亮 

1967年神奈川県生まれ。1989年筑波大学卒業後、日本テレビ放送網に入社。幼少時から一貫して音楽を続けてきたこともあり、音楽番組の制作を希望するもコンピュータシステム部門に配属。本格的にコンピュータを学ぶ。インターネットの登場に刺激を受け、ネット・ビジネスに傾倒。ネット広告や映像配信、モバイル、国際放送など多数の新規事業立ち上げに携わる。仕事のかたわら青山学院大学大学院にてMBAを取得。2000年にソニー入社。ブロードバンド事業を展開するジョイントベンチャーを成功に導く。2003年にハンゲーム・ジャパン株式会社(後にNHN Japan株式会社、現LINE株式会社)入社。4年後には日本のオンライン・ゲーム市場でナンバーワンとなる。2007年に同社の代表取締役社長に就任。2015年3月にLINE株式会社代表取締役社長を退任、顧問に就任。同年4月、動画メディアを運営するC Channel株式会社を設立、代表取締役社長に就任した。


シンプルに考える

「あれも大事、これも大事」と悩むのではなく、「何が本質なのか?」を考え抜く。そして、本当に大切な1%に100%集中する。シンプルに考えなければ、何も成し遂げることはできない――。LINE㈱CEO退任後、注目の経営者がはじめて明かす「仕事の流儀」!

「シンプルに考える」

⇒バックナンバー一覧