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3分間ドラッカー 「経営学の巨人」の名言・至言

利益とは保険料であり原資である

上田惇生
【第95回】 2008年10月21日
著者・コラム紹介バックナンバー
企業とは何か
ダイヤモンド社刊
2400円(税別)

 「経済活動とは、その本質からして未来に対する賭である。したがってそこにはリスクが伴う」(『企業とは何か』)

 原始的な経済にさえ、不作、病虫害、災害がある。静的で原始的な経済においても、リスクを避けることはできない。経済が複雑化すれば、リスクは増大する。拡大しつつある経済では、リスクはさらに増大する。単純に見ても、拡大に伴うリスクが付加される。

 したがって利益とは、資本主義経済、社会主義経済、古代人経済のいずれにおいても、それらリスクに対する保険料であり、経済活動の基盤となるものである。リスクに対する相応の用意のない社会は、自らを食いつぶす貧困化する社会であるとドラッカーは言う。

 しかも利益は、生産の拡大に必要な資本の唯一の原資である。新たな資本は生産と消費の差から捻出するよりほかにない。それが多ければ多いほど、経済は発展する。経済の成長と安定は、利益の多寡に比例する。

 経済発展の鍵は、働く者一人当たりの投資を増大させることにある。投資が生産量と生産性を左右する。その投資を可能にするものが利益である。

 利益なくして経済活動がありうるとすることと同じように、利益以外に経済活動の成否の尺度がありうるとすることは、ナンセンスである。

 「利益とは経済合理性のことである。経済活動の評価において、経済合理性に勝るものがあるはずはない」(『企業とは何か』)

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上田惇生(うえだ・あつお) 

 

ものつくり大学名誉教授、立命館大学客員教授。1938年生まれ。61年サウスジョージア大学経営学科留学、64年慶應義塾大学経済学部卒。経団連、経済広報センター、ものつくり大学を経て、現職。 ドラッカー教授の主要作品のすべてを翻訳、著書に『ドラッカー入門』『ドラッカー 時代を超える言葉』がある。ドラッカー自身からもっとも親しい友人、日本での分身とされてきた。ドラッカー学会(http://drucker-ws.org)初代代表(2005-2011)、現在学術顧問(2012-)。

 


3分間ドラッカー 「経営学の巨人」の名言・至言

マネジメントの父と称されたドラッカーの残した膨大な著作。世界最高の経営学者であったドラッカーの著作群の中から、そのエッセンスを紹介する。

「3分間ドラッカー 「経営学の巨人」の名言・至言」

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