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社会貢献でメシを食う。NEXT 竹井善昭

大学受験を目前に、チャリティにハマる受験生も。 水面下で拡がる、「高校生の社会貢献ブーム」の実態

竹井善昭 [ソーシャルビジネス・プランナー&CSRコンサルタント/株式会社ソーシャルプランニング代表]
【第17回】 2010年3月30日
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 この連載ではこれまで、サラ金で借金してまでカンボジアで地雷除去をしたり、100万円を超えるローンを組んでまで途上国の現状を見るために世界を巡ったりする、大学生をはじめとした「若者」の姿をお伝えしてきた。そして今回ご紹介するのは、「高校生」。「最近の大学生は社会貢献ブームだ」とよく言われるが、「実は高校生のほうが熱いかもしれない」というお話である。

 このことに筆者が気づいたのは昨年のこと。ある社会起業家の成功物語がテレビ番組で特集されたときだ。

ティーンズの視聴率が
トップを独走!

 テレビ番組には視聴率というものがあるが、一般的に知られているのは番組の平均視聴率。しかし、本当は毎分ごとの視聴率に加えて、「特性別視聴率」というものもある。

 これは、よく言われるF1、F2などのように男女別・年齢カテゴリー別の視聴率のことで、毎分ごとに数字が出てくるのだ。これを見ると、「中年男性は、こんなことに興味がある」とか「このテーマは、アラサーの女性に受ける」といったことが分かる。

 前述したその社会起業家の特集においても、平均視聴率は約15%となかなかの高視聴率だったのだが、「特性別毎分視聴率」が独特の動きを示していた。

 番組開始直後の視聴率は、F1(20~34歳女性)とF2(35~49歳女性)が最も高く、M2(34~49歳男性)とM3(50歳以上男性)が低かった。これは予想通りだったのだが、驚いたのはティーンズ(10代男女。これは男女別にはならない)の動きだった。

 番組開始当初は、全世代中で最低の視聴率。それが、番組が始まるとともに急激に数字を伸ばし、番組中盤あたりでトップに立つ。そしてその後もCMをはさんでもまったく落ちることなく、最後までティーンズがトップを独走した。

 10代男女ということは大学生も含まれるが、中核となるのはやはり「中高生」である。最近の中高生は、社会起業家の物語にこれほど反応するものなのかと驚かされた。

高校生にも、
社会貢献ブーム到来?

 最近では、こんな体験もした。とあるチャリティ・イベントに参加したときのこと。知人が高校生のお嬢さんと来ていたので話をしたら、なんとこの連載を毎回、欠かさず読んでくれているという。この連載の想定読者は30代以上のビジネスパーソンだ。しかも、社会貢献にまつわるネタしか書かない。自分でいうのも何だが、女子高生が読んで何がおもしろいのだろうか? 質問してみたら、こんな答えが返ってきた。

 「もともと社会貢献には関心があったんですが、一番のきっかけは、高校1年生の時に学校の研修で広島に行ったことです。その時に会った広島の女子高生たちが、核廃絶のために国際会議に出席したり署名を集めるなど活発に活動している姿にインパクトを受けました。それで、もっと自分たちでできることはないかと考えるようになったんです。

 この連載は母親に紹介されて知ったんですが、社会貢献にも多くの新しい形があり、とても魅力的だと感じました。将来はぜひ、社会貢献ビジネスに関わりたいと思っていて、それがどんな形で実現できるかいま考えています」

 手前味噌になるが、当連載は「社会貢献の最先端事例が読める」と、社会貢献に関心のある方々から評価いただいており、女子高生もまた同じ視点で読んでくれていることが分かってうれしかった。

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竹井善昭 [ソーシャルビジネス・プランナー&CSRコンサルタント/株式会社ソーシャルプランニング代表]

マーケティング・コンサルタントとしてクルマ、家電、パソコン、飲料、食品などあらゆる業種のトップ企業にて商品開発、業態開発を行なう。近年は領域を社会貢献に特化し、CSRコンサルタント、社会貢献ビジネスの開発プランナーとして活動。多くの企業にてCSR戦略、NGOのコミュニケーション戦略の構築を行なう。「日本を社会貢献でメシが食える社会にする」ことがミッションに、全国各地で講演活動を行なう。ソーシャル系ビジネスコンテストや各種財団の助成金などの審査員多数。また、「日本の女子力が世界を変える」をテーマに、世界の女性、少女をエンパワーメントするための団体「ガール・パワー(一般社団法人日本女子力推進事業団)」を、夫婦・家族問題評論家の池内ひろ美氏、日本キッズコーチング協会理事長の竹内エリカ氏らと共に設立。著書に『社会貢献でメシを食う。』『ジャパニーズスピリッツの開国力』(いずれもダイヤモンド社)がある。

株式会社ソーシャルプランニング
☆竹井氏ブログ 社会貢献でメシを食う〝REAL(リアル)〟
☆Twitterアカウント:takeiyoshiaki


社会貢献でメシを食う。NEXT 竹井善昭

CSRやコーズマーケティングをはじめ、「社会貢献」というテーマがポピュラーとなったいま、「社会貢献のセカンドウェーブ」が来ている。新たなサービスやプロジェクトのみならず、新たな主役たちも登場し始めた。当連載では話題の事例を取り上げながら、社会貢献的視点で世の中のトレンドを紹介していく。
*当連載は、人気連載『社会貢献を買う人たち』のリニューアル版として、2014年1月より連載名を変更しました。

「社会貢献でメシを食う。NEXT 竹井善昭」

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