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ベストセラー対談
【第16回】 2015年9月9日
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和田裕美 [営業コンサルタント],林雄司

ヒットはムダから生まれる
『和田裕美の営業手帳』和田裕美×『会社でビリのサラリーマンが1年でエリートになれるかもしれない話』『デイリーポータルZ』林雄司対談【後編】

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今年で11年目を迎えるロングセラー手帳『和田裕美の営業手帳』の著者和田裕美さんの猛烈ラブコールにより実現した、ウェブ界のカリスマ林雄司さんとの対談の後編。林さんが編集長を務めるサイト『デイリーポータルZ』の記事はどのようにして作られるのか、いくつかの人気記事をご紹介しつつ語り合っていただきました。(取材・構成/両角晴香 撮影/宇佐見利明)

面白ければ
失敗してもいい

和田 『デイリーポータルZ』の青いドレスの企画『あのドレスはいつ白と金に見えるのか』は最高に面白かったです。『tumblr.(タンブラー)』で話題になった青いドレスをわざわざイギリスから取り寄せて、「青と黒の地色は、どうやったら白と金に見えるか」を林さん自らが試着して実験する記事です。でもこれって、見る分には面白いのだけど、やってる方は、相当なエネルギーを使いますよね。

  まあ、そうですね(笑)。

和田 ビジネスの常識としては「ムダを省いて効率化を図る」ことだと思うけど、林さんがなさっていることは、真逆の「効率性を度外視したムダ」なのかと……。

林雄司(はやし・ゆうじ)1971年東京生まれ。ニフティ株式会社勤務。『デイリーポータルZ』編集長。1996年から個人でウェブ制作を始め、5年後に『Webやぎの目』内の人気投稿企画『死ぬかと思った』(アスペクト)が書籍化。シリーズは150万部を突破しベストセラー作家へ。2002年にニフティ株式会社で『デイリーポータルZ』を立ち上げ、月間来訪社数150万人を誇る人気ウェブサイトへ成長させる。主にインターネットと新宿区で活動。イカの沖漬けが世界一うまい食べものだと思っている。

  それはね、効率化なんて考えていたら、つまらないコンテンツになりますから。

和田 うんうん。

  たとえば、「ここは文体を統一した方がいいんじゃないか」とか真面目なことを言ってマニュアル化したところで面白くならないのです。変にルールを作らず、ライターひとりひとりが面白いと思うことを突き抜けてやる方が絶対に笑える。

和田 前回、「一人ですべてコントロールできるのがネットの特長」だとおっしゃっていましたね。たしかに、面白いことを自由にやらせてもらえるなら、ライターさんも本気になって取り組めそうです。労力もいとわないというか。

  そうなのですよ。段取りをして、アウトプットをどういう風にするか、ウェブだと写真のトリミングや改行位置までコントロールできるので、みなさん一生懸命やるのですよね。

和田 そうかあ。

  テレビなどの大きなメディアは、関わる人が多い分、制約もあります。色んな人の意見が入ることでエッジがどんどんとれていって、つまらないものになると聞いたことがあります。

和田 なるほど。手が込んだものでいうと、『新しい壁ドンを考える』という企画もすごかった。ひび割れの部分は8時間もかけて地道に手描きされたのですよね。

  そうです。意外と地味な作業しています。

和田 1日中こもって、黙々と割れ目を描くなんて、普通はできません。

  でも、作る過程も記事に書けますからね。

和田 ああ?!

  完成形だけじゃなく、プロセスもネタなのです。時間をかければかけるほど、書くことは増えますし、文章として面白くなれば、失敗してもいい。さんざん苦労して「動きませんでした!」みたいな(笑)。

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和田裕美(わだ・ひろみ) [営業コンサルタント]

外資系教育会社でのフルコミッション営業時代、プレゼンしたお客様の98%から契約をもらうという「ファン作り」営業スタイルを構築し、オリジナルの営業手法によって日本でトップ、世界142カ国中2位の成績を収めた女性営業のカリスマにして先駆者。 短期間に昇進を重ね、女性初、最年少で2万人に1人しかたどりつけないと言われる支社長となる。その後、企画室長、マーケティング部長、最後には最年少の営業部長となり、全国20支店、100名を統括する立場となる。当該企業の日本撤退に伴い独立。執筆活動の他、営業・コミュニケーション・モチベーションアップのための講演、セミナーを国内外で展開している。 著書は女性ビジネス本の先駆けとなった『世界No.2セールスウーマンの「売れる営業」に変わる本』はじめ、『幸せをつかむ! 時間の使い方』『人づきあいのレッスン』『「やる気」が出るコツ、続くコツ』(以上、ダイヤモンド社)、『和田裕美の人に好かれる話し方』(大和書房)、『失敗してよかった!』(ポプラ社)など多数。


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多くの読者に支持されるベストセラーの著者が、それぞれの著書に込めた思いや互いの著作についての感想を語り合う。対話から生まれる化学反応が、ベストセラーを読み込むための新たな視点やヒントを提供する。

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