闇株新聞[2016年]
2015年10月16日公開(2015年10月23日更新)
バックナンバー
著者・コラム紹介

正体は明かしていない。
人気ブログ「闇株新聞」で「オリンパス事件」「AIJ投資顧問事件」といった経 済事件をきっかけに、信頼のおける解説でコアな読者をつかんでいる。 ダイヤモンド・プレミアム・メールマガジン(DPM)で有料メルマガ『闇株新聞プレミアム』を配信。
著書に『闇株新聞 the book』(ダイヤモンド社)など。

闇株新聞[2016年]

闇株新聞編集部
 

『闇株新聞』は、新聞、雑誌などの大メディアの経済記者や金融業界関係者、プロ級の個人投資家がひそかに情報源にしている。連載『週刊闇株新聞』では、ダイヤモンド社グループの有料メルマガ・DPM(ダイヤモンド・プレミアム・メールマガジン)『闇株新聞プレミアム』で配信しているディープな闇株的考察のダイジェストや「闇から暴く相場の真実」というスタンスのもと株、為替、日本国債、世界経済の今後などについて解説していきます。

闇株新聞編集部

過去最高益でも株価急落のファーストリテイリング、
中国経済減速の中、今後も成長は持続できるか!?気になる企業決算を「闇株新聞」が分析

日本株や為替、世界経済について明快かつ独特な視点で切り込む刺激的な金融メルマガ『闇株新聞プレミアム』。毎回決算発表の時期には「解説が必要な会社」をシリーズで取り上げています。今回はその中から、個人投資家の注目度が高いファーストリテイリング(9973)の成長性と今後の株価動向について。

 今月に入って2015年7~9月期の決算が出始めていますが、この期間には中国経済の減速や世界的な株価下落などがあったため、その影響がどのように出ているのかを一刻も早く知る必要があります。

 例えば、個人投資家の注目も高いファーストリテイリング(9983)はどうでしょうか。「ユニクロ」の売り上げは国内の消費動向に敏感に反映しますし、海外展開では中国にかなり傾注しているので景気減速の影響をどのように受けているのか真っ先に知ることができます。

 また、現在の株価には高成長企業としてのプレミアムもたっぷり織り込まれています。今後、市場の評価がどのように変遷していくのかも大変興味のあるところです。では、10月8日に発表されたばかりの2015年8月期通年決算を見てみましょう。

過去最高益を更新も大きく売り込まれた株価

 決算短信を見ると、売上収益1兆6817億円(前年比21.6%増)、営業利益1644億円(同26.1%増)、当期利益1100億円(同47.6%増)といずれも過去最高益を更新しました。しかし、当初の会社予想は営業利益2000億円、純利益1200億円程度でしたので、これは下回っています。

 また、同社は今期(2106年8月期)の計画を、売上高1兆9000億円(前期比13%増)、営業利益2000億円(同21.6%増)、純利益1150億円(同4.5%増)と発表しました。これも過去最高益を更新する予想ですが、コンセンサスは営業利益2300億円程度だったため「市場の期待を大きく下回る」弱気の数字と受け止められました。

 そのためか、発表直後10月9日の株価は前日比4740円安の4万3900円(前日比9.75%)と大きく売り込まれています。7月30日の本年高値61970円と比較すると、実に3割近くも下落してしまったことになります。

国内の成長は継続、海外も大きく落ち込む可能性は少ない

 今後の成長性について2016年8月期の会社予想によると、国内ユニクロ事業は841店舗で売上収益7801億円(前年比9%増)営業利益1172億円(同10%増)、海外ユニクロ事業は年間100店舗の新規出店を継続する中国を中心に、798店舗で売上収益6036億円(46%増)営業利益433億円(32%増)が見込まれています。これを見ると国内・海外とも成長は継続しているように見えます。

 海外ユニクロ事業を中国(本土)事業だけに限れば、467店舗で売上収益3044億円(46%増)営業利益386億円(66%増)であり、中国事業が海外事業全体の収益を押し上げていることがわかります。米国事業(42店舗)は営業赤字のようです。

 ここから考えられることは、2016年8月期については、国内では店舗数は横這いとなるため設備投資負担が少なく、よほど売り上げが落ち込まない限り営業利益率が大きく低下する可能性もないということです。

 中国事業も、決算に反映されているのは8月までの数字なので経済減速・株価下落の影響が十分に反映されていない可能性はありますが、商品が奢侈品ではなく生活必需品に近いため、大きく落ち込むこともないと予想されます。

株価の上昇は期待できるか?

 しかし、株価は先週末にあれだけ下げても、PER39倍・PBR6倍とまだまだ高成長のプレミアムをたっぷり織り込んでいます(東証1部銘柄の平均はPER14.67倍・PBR1.31倍)。この株価水準を維持するには市場の予想をはるかに上回る成長を継続していく必要があります。これはかなり高いハードルではないでしょうか。

 柳井正社長は「インターネット通販の売上高比率を現在の5%から30%以上に引き上げる」「異業種連携の取り組み」ことを挙げていますが、どちらもファーストリテイリングでなければできないビジネスモデルではなく、同社がイニシアティブをとれる分野でもありません。

 以上から、本紙としては「ファーストリテイリングは多少減速しても成長を続けるが、次第に高成長企業のイメージが失われ安定成長企業になってゆくため、株価としてはあまり期待できない」という結論になります。

 企業決算を分析するシリーズは現在『闇株新聞プレミアム』にて連載中、10月12日付では消費関連企業から競争熾烈なコンビニ業界についても取り上げました。グローバルな視点と長期的な視野で、株式アナリストとは一味違った解説をお届けしてまいります。

闇株新聞PREMIUM

闇株新聞PREMIUM
【発行周期】 毎週月曜日・ほか随時  【価格】 2,552円/月(税込)
闇株新聞PREMIUM 闇株新聞
週刊「闇株新聞」よりもさらに濃密な見解を毎週月曜日にお届けします。ニュースでは教えてくれない世界経済の見解、世間を騒がせている事件の裏側など闇株新聞にしか書けないネタが満載。
お試しはコチラ

 

DPM(ダイヤモンド・プレミアム・メールマガジン)

●DPM(ダイヤモンド・プレミアム・メールマガジン)とは?

金融・経済・ビジネス・投資に役立つタイムリーかつ有益な情報からブログに書けないディープな話まで、多彩な執筆陣がお届けする有料メールマガジンサービス。
初めての方は、購読後20日間無料! 


世の中の仕組みと人生のデザイン
【発行周期】 隔週木曜日  【価格】 864円/月(税込)
世の中の仕組みと人生のデザイン 橘 玲
金融、資産運用などに詳しい作家・橘玲氏が金融市場を含めた「世の中の仕組み」の中で、いかに楽しく(賢く)生きるか(人生のデザイン)をメルマガで伝えます。
お試しはコチラ

堀江 貴文のブログでは言えない話
【発行周期】 毎週月曜日、水曜、ほか随時  【価格】 864円/月(税込)
堀江 貴文のブログでは言えない話 堀江 貴文
巷ではホリエモンなんて呼ばれています。無料の媒体では書けない、とっておきの情報を書いていこうと思っています。メルマガ内公開で質問にも答えます。
お試しはコチラ

 

Special topics pr

Apple Pay対応のクレジットカードで選ぶ! Apple Payに登録して得する高還元率カードはコレ! [クレジットカード・オブ・ザ・イヤー2016]2人の専門家が最優秀クレジットカードを決定! 2016年版、クレジットカードのおすすめはコレ! その 【株主優待】最新の株主優待情報更新中! おすすめ!ネット証券を徹底比較!おすすめネット証券のポイント付き
ランキング
1カ月
1週間
24時間
ダイヤモンド・ザイ最新号のご案内
ダイヤモンド・ザイ最新号好評発売中!

17年の日本株講座
株主優待ベスト136
注目ふるさと納税64

1月号11月21日発売
定価730円(税込)
◆購入はコチラ!

Amazonで「ダイヤモンド・ザイ」最新号をご購入の場合はコチラ!楽天で「ダイヤモンド・ザイ」最新号をご購入の場合はコチラ!

【266名様に当たる!株主優待品大プレゼント】
特大付録ふるさと納税駆け込み特産品64
2017年儲けるため日本株講座
・発表!高配当株超成長株の本命株ベスト20
・権利確定月別!株主優待ランキング136!
最高16%超優待&配当利回りベスト30
10万円以下も42!少額で買える優待株30
桐谷さんほか優待投資家15の優待満喫生活
少額でも勝てる本格上昇目前3万円株10
・読者の保有投信&ポートフォリオ激辛診断
NISAの枠を使い切るベスト投信22&株12
・トランプでどうなる米国株&買いの8銘柄
・今後3カ月間日本株&為替の透視図
・勝谷誠彦の1000万円株投資日記
AKB48 in NISA株&投信ファイト
・マンガ「恋する株式相場!」
・マンガ・「60~65歳の年金空白期の埋め方」
付録「1万円からできるラップ口座大解剖」

「ダイヤモンド・ザイ」の定期購読をされる方はコチラ!

>>「最新号蔵出し記事」はこちら!

>>【お詫びと訂正】ダイヤモンド・ザイはコチラ

おすすめクレジットカード!ANAカードでマイルを貯める裏ワザとは? 堀江貴文や橘玲など人気の著者のメルマガ配信開始! クレジットカードに関するクチコミ情報大募集中!