「(昨年からの)勢いは続いています。ただ、(2010年の)1~3月期で(当社の)前年比70%増は、ちょっと過熱気味ですね。今年後半は少し(販売が)落ちてくると思っています」 

 Auto China 2010 (通称・北京モーターショー/中国国際展覧中心新館・中国北京市/一般公開日・2010年4月27日~5月2日)の報道陣向け公開日である4月23日午前、日産ブースでの記者会見の直後、日産中国投資有限公司の橋本泰昭・総経理は中国市場の見通しをこう表現した。

リーマンショックの急激な反動増
トヨタすらリコール問題の影響なし

 「ニーハオ」。

中国の自動車バブルは崩壊しても一時的?<br />パクリの減少と独自開発車の増加で<br />日本の優位はあと3年で崩れる北京市南部にある一汽トヨタのディーラー。土曜日で顧客イベント開催中。

 その翌日24日午後、北京ショー会場とは天安門広場などがある北京市中心部を挟んで反対側、北京市南部の一汽トヨタのディーラー。歓迎の意を示す赤いたすきを掛けたスーツ姿の営業マンが、緊張した面持ちで出迎えてくれた。同店の2009年売り上げ台数は1400台、一汽トヨタは中国全土に約360店舗ある。

 店内ではちょうど、顧客対応のイベントとして中国式の囲碁大会が開催されていた。こうした販売促進活動は毎週のように行われており、店内中央には、自転車、大型テレビ、ネットブックコンピュータ、足裏マッサージ機などのイベント景品が山積みされている。まるで、昭和40年代の日本国内トヨタ販売店のようだ。

 扱う車両は、エントリーモデルの小型4ドアの「VIOS」、主力製品の「カローラ」、その先に「REIZ(日本のマークX)」、そして店の一番奥に「クラウン」の専用展示スペースが設けられている。これも昭和40年代のトヨタの日本における販売手法『いつかは、クラウン』を思い起こさせる。