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評価が上がる!上司を味方にする技術
【第12回】 2010年5月6日
著者・コラム紹介バックナンバー
本間正人 [成人教育学博士]

したたかに自分のペースに誘導!?
上司が従う“勝ち組”部下のテクニック

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 前回は、優柔不断で自信のない上司を厳しく糾弾してしまい、うまく自分の主張を通せずに終わった部下のケースを紹介しました。それに対して今回紹介するのは、優柔不断で自信のない上司でも自分のペースに引き込み、うまくコーチングアップをして自分の主張を通す部下の話です。前回の部下とは何が違い、なぜ上司をコーチングアップできるのか、実際に見ていくことにしましょう。

自分のペースに引き込みながら話を進める

 バイオテクノロジーの研究所で研究員として働く伊藤さんは、現在、あるプロジェクトの計画を担当しています。企画書はすでに研究所の渡辺所長のもとに届けられていますが、渡辺所長の決裁がなかなか下りません。そのため、伊藤さんは何度か、直接、渡辺所長に会って交渉しています。


伊藤「所長、今よろしいですか」

渡辺「あぁ、伊藤くんか、どうぞどうぞ」

伊藤「何度も貴重なお時間にお邪魔して、申し訳ありません。でも、所長のお話を伺うことで、自分の考えを整理することができるんです」

渡辺「そう言ってくれると、私もうれしいね」

伊藤「実は、先日、見ていただいた企画の件なんですが、あのあと、指摘していただいた点を、S先生とE先生、K先生に聞いてきたんですが、そのヒアリングの結果がここにまとめてあります」

(ヒアリングの成果を表にまとめた一枚の紙を、渡辺所長に見せる)

渡辺「ほう。これを見ると、皆さん、結構好意的な評価をしていますね」

伊藤「ええ、そうなんです。これまで所長が手がけていらっしゃったプロジェクトのなかで、理事の先生方から高いご評価をいただいているものには、同じような特徴があるんです。この手のやつは、これまでの理事会ではおおむねスムーズに通っているので、今回の企画もいけると思うんです」

渡辺「それはよく調べてくれましたね」

伊藤「5月の理事会にかけていただけると、大変ありがたいんですけど、もしご承認いただけるなら、説明の際に使うパワーポイントの資料を用意してきましたので、お時間のあるときに見ていただけないでしょうか」

渡辺「手回しがいいですね。見させてもらいますよ」

伊藤「ありがとうございます。所長に見ていただけると鬼に金棒です。これが理事会で承認されたら、所長と連名で学会に報告させていただいてもよろしいですよね」

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本間正人 [成人教育学博士]

1959年東京生まれ。東京大学文学部社会学科卒業後、松下政経塾で松下幸之助の経営哲学を学ぶ。卒塾後、ミネソタ大学大学院修了(成人教育学博士、 Ph.D.)。ミネソタ州政府貿易局日本室長、松下政経塾研究部門責任者などを歴任し、現在、NPO法人学習学協会代表理事、帝塚山学院大学客員教授、NPOハロードリーム実行委員会理事などをつとめる。企業や地方自治体の管理職研修を担当しつつ、教育学に代わる「学習学」の構築を目指して、研究・講演活動を展開している。主なテーマは、コーチングの他、キャプテンシップ(プレーヤーとしてのリーダーシップ)、個人と組織の学習、戦略プランニング、創造力開発、学習スタイルなど多岐にわたる。NHK教育テレビ「実践ビジネス英会話」の講師などを歴任。コーチングやポジティブ組織開発、ほめ言葉などの著書多数。
ホームページ「らーのろじー株式会社」


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