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田中秀征 政権ウォッチ

谷亮子氏の参院選出馬にみる
知名度に頼らざるを得ない政党の窮地

田中秀征 [元経済企画庁長官、福山大学客員教授]
【第33回】 2010年5月13日
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国民的アイドルに課された
相当な覚悟

 「ヤワラちゃん」こと柔道の谷亮子氏が、参議院の全国比例に民主党から立候補するという。これには驚いている。

 これで民主党から立候補するオリンピックメダリストは3人目である。

 国民的アイドルである彼女の今回の決断には、率直なところ戸惑いを禁じ得ない。

 スポーツ振興のために貢献したいのなら他の道もある。解説者でもよいし、大学などで後進を育成するのもよい。なぜ、政治家なのかもう1つわからない。

 また、政界への道を選ぶにしても、なぜ民主党なのか、なぜ小沢一郎幹事長なのか、それも説明を要する。

 以前「スポーツ平和党」という党があったが、そういう小さなグループに属して自由に発言するほうがよいのではないか。

 国会の審議や採決は、スポーツだけでなく、外交、経済、財政などあらゆる分野に及ぶ。そのすべてに明確な態度を示さなければならない。スポーツ以外のことで小沢氏や民主党の意向通りに動くのであれば、それ相当の覚悟が必要だし、有権者からも今までの「ヤワラちゃん」とは違う目で厳しく見究められるだろう。「国民の誰もが望む国づくりをしたい」という谷氏の意欲は買うが、そのためにも、出馬の経緯や所属はきわめて重要だ。

 谷氏は目玉候補であるだけに、他の候補に倍する説明が必要になる。小沢氏の「政治とカネ」問題を許容しているのか、それを最初に答えなければならない。

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田中秀征 [元経済企画庁長官、福山大学客員教授]

1940年長野県生まれ。東京大学文学部、北海道大学法学部卒業。
83年、衆議院議員初当選。93年6月、新党さきがけ結成、代表代行。
細川政権発足時、首相特別補佐。第一次橋本内閣、経済企画庁長官。
現在、福山大学客員教授、「民権塾」塾長。


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かつて首相特別補佐として細川政権を支えた田中秀征が、期待と不安に溢れた現政権の動向を鋭く斬り込む週刊コラム。刻一刻と動く政局をウォッチしていく。

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