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トルコ総選挙で与党圧勝でもくすぶる火種

週刊ダイヤモンド編集部
2015年11月11日
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首相、大統領として13年にわたりトルコに君臨するエルドアン氏。今回の圧勝で、クルド人弾圧などの強権姿勢はさらに目立ちそうだ Photo:AP/アフロ

 市場関係者が注目していたトルコの“やり直し選挙”は、与党の公正発展党(AKP)が550議席中317議席を取り圧勝した。政治空白が回避できたことを市場は好感し、トルコの株式、債券、通貨リラはトリプル高となった。

 6月の総選挙では、トルコのエルドアン大統領の強権主義を国民が嫌い、与党AKPは過半数割れとなり、連立協議にも失敗し再選挙となっただけに、事前の世論調査では劣勢だった。それを覆して圧勝したのは、与党による「社会の安定に焦点を絞ったキャンペーン」(西濱徹・第一生命経済研究所主席エコノミスト)の成果だったようだ。与党は10月10日に起こった首都アンカラでの自爆テロ事件によって高まった国民の不安を逆手に取って、「強い政府が必要」とアピールしたのだ。

 与党圧勝で政治空白の不安は消えたが、地政学的リスクと経済不安は依然としてくすぶっている。

 トルコは、シリアと国境を接しており、シリアの混乱と無縁ではいられない。シリアでは政府軍、クルド人勢力を中心とする反政府軍、それに過激派組織「イスラム国」(IS)が三つどもえとなって紛争が激化している。シリア政府軍をロシア、反政府軍を米国が支援する構図で、シリア危機には収束の糸口が見えない。他方、トルコでは、クルド人勢力との対立、ISのテロ活動で政情不安が続いており、シリアからは大量の難民が押し寄せている。トルコの地政学的リスクが高まっている。

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