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社長!事件です イザという時に思考停止しないための「危機管理」鉄則集

自然災害、誘拐事件そして脅迫……
今そこにある危機に無頓着な
日本人の危うい思考法

小川真人 [ACEコンサルティング株式会社 代表],白井邦芳 [ACEコンサルティング株式会社 エグゼクティブ・アドバイザー]
【第1回】 2010年5月19日
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海外進出企業における
重大な不測事態及び危機

 最近、海外において、報道関係者が亡くなる事例が増えてきている。また、旅行者がテロの犠牲になったり、赴任者が怖い目にあうこともある。アイスランドの火山噴火により、欧州で20ヵ国以上が離着陸の禁止や制限措置を実施し、ビジネスマンや旅行者の渡航に甚大な影響を与えた。海外において発生するこの種のリスクは、まさに「今、そこにある危機」(Clear and Present Danger)であるが、残念ながらこの種のリスクに日本人は極めて準備不足であると言わざるをえない。

 社団法人 日本在外企業協会「海外における危機対応ガイドライン」によれば、海外進出企業の経営に打撃を与える主な不測事態及び危機は以下の表のとおりである。

 さらに、安全な島国「日本」に住む日本人は、激動の発展途上国に対する危機への対処に、次ページの表のような脆弱性(Vulnerability)を持っていると言われている。

 一般的に、民族運動や革命、あるいは大規模な市民運動やデモなどは、その警告となる小さな事件や情報などが事前に予想されることがあり、そうした小さな情報を見逃さずに「危機管理情報」として冷静に受け止め、事件が本格化する前に大胆に国を脱出する勇気を持つことが必要となっている。報道関係者は現地での報道が基本となるが、少なくとも何らかの安全策を持てなければ、フィールドでの報道は命との駆け引きとなることが避けられない。

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小川真人(おがわまひと) [ACEコンサルティング株式会社 代表]

公認会計士、公認不正検査士、日本法科学技術学会正会員。慶応義塾大学商学部卒業後、1986年、ピートマーウィックミッチェル会計士事務所(現在のKPMGあずさ監査法人)に入所し、会計監査・リスクマネージメント業務に幅広く従事。2003年より2008年まで、(株)KPMG FASにて日本における不正調査サービスの責任者(パートナー)として、不正会計調査、経営者不正調査、従業員不正調査、個人情報流出事件調査など、多様な不正調査やリスクマネージメント業務を提供。2008年4月より、ACEコンサルティングを設立して独立。

白井邦芳(しらい くによし) [ACEコンサルティング株式会社 エグゼクティブ・アドバイザー]

AIU保険会社及びAIGグループ在籍時に数度の米国研修・滞在を経て、企業の危機・不祥事・再生に関するコンサルティングに多数関わる。2350事例にのぼる着手案件数は業界屈指。2009年から現職。リスクマネジメント協会評議員、日本法科学技術学会正会員、経営戦略研究所外部専門委員、著書に「ケーススタディ 企業の危機管理コンサルティング」(中央経済社)等がある。


社長!事件です イザという時に思考停止しないための「危機管理」鉄則集

海外で発生するテロや暴動そして天災、果ては脅迫から社内の権力闘争の暴露まで。現代の企業はまさにリスク取り囲まれて活動している。ことは生命にかかわることが多いにもかかわらず、依然として、日本企業はこの種のリスクには鈍感。イザというときに、じたばたしないためには、準備こそがすべて。具体的な事例を基に危機管理の鉄則を公開する。

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