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外資系エリートがすでに始めているヨガの習慣
【第11回】 2015年11月20日
著者・コラム紹介バックナンバー
竹下雄真 [デポルターレクラブ代表]

マラソンで突然死は20~30代が多い!?
「ヨガ+ランニング」で疲れにくいカラダをつくれ!

今や、3万人の枠に30万人超が応募するほどの人気イベントになった東京マラソン。2月の開催に向け、そろそろ本格的なトレーニングに入る方も多いだろう。全国各地でフルマラソンの大会が開かれるなど、マラソンブームは衰えそうもない。一方で、すぐにやめてしまう燃え尽きランナーは70%近くもいる。

フルマラソンを走りきるにはどうすればいいのか、ヨガにその秘訣があるらしい。

(取材・構成:大畠利恵、トレーナー:金井俊希、ヨガ写真:宇佐見利明)

マラソンで突然死は、意外にも若者が多い

 フルマラソンのためにランニングを始めた人にありがちなのは、いきなり長距離を走って膝や腰を傷めてしまうパターンです。筋トレで身体を傷める人も多いですね。

 ランニングは手軽にできるというイメージがありますが、ジャンプ動作です。歩きと走りの違いは、競歩のルールでもそうですが、必ずどちらかの足が地面についている状態を歩くといいます。速度が上がってくると、両方の足が地面につかなくなるので、走るのはジャンプしているのと同じなのです。

ランニングは足に体重の3倍以上の力がかかるので、普段運動をしていない人がいきなり走りはじめたら体を傷めてしまうのは当然です。固くなっている筋肉をやわらかくするところから始めないと、走れば走るほど鍛えるどころか故障してしまいます。

 また、マラソンの最中に心筋梗塞で倒れるのは、20代や30代の若者が多いのです。ゴール直後に倒れて亡くなる方もいます。若い人は自分を過信してしまうので加減を知りません。快調に飛ばしているうちに心臓に負担をかけ、心筋梗塞を起こすのだと思います。

 普段からコツコツ走っている高齢者は、フルマラソンでも意外と最後まで走り切ります。体力のあるなしは関係なく、長距離を長時間走りきるにはそれ用の身体をつくっておかなければならないのです。

 そこでお勧めするのがヨガです。

 ヨガはストレッチの効果があるので、最近はランナー向けの教室でもヨガを取り入れるところが増えています。ヨガ教室でも、ランナー向けのプログラムを行っているところもあります。「ヨガ+ランニング」はこれからの常識になっていくのではないでしょうか。

 ランニングは正しいフォームで全身を使い、足の負担を減らして安定した走りを続けることが重要です。ヨガで体幹を鍛えるのと同時に、ストレッチで筋肉をほぐすことができます。体幹を鍛えるので体のブレも少なくなる。ランニングの前後にヨガをセットですることで、筋肉の負担を減らし、疲れづらい体をつくれるのです。

完走を阻むのは「メンタル」。ヨガで集中力を鍛えよう

 ヨガがランニングにいい二つ目の理由が、心を整えられるという点です。

 ランニングは「走禅」とも呼ばれています。ヨガは自分と向かい合える時間だといわれていますが、ランニングも一人で黙々と走らなければならないので、自然とあれこれ考えるようになります。

 フルマラソンは35キロが鬼門だといわれ、そこでガクンとペースが落ちる人が多いようです。それはおそらく、集中力が途切れたから。「もう少しだ」という思いと、「まだか」という思いが極限に達し、集中力が切れるのでしょう。マラソンはメンタルの切れ目で足が止まるといわれています。最後まで走り切れるのは、フィジカルよりメンタルの影響が大きいのです。

 ただし、ランニングだけでメンタル面を鍛えられるかというと、なかなか難しい。普段ハードなトレーニングをしているプロのマラソン選手でも、途中でリタイアしてしまうこともあります。それとは別の鍛え方が必要なのです。

 ヨガは集中力を高める効果があるので、メンタル面でもランニングに適しています。深い呼吸をするので脳に酸素が行きわたり、自律神経のバランスを整える効果があるのです。

 深い呼吸をしながら瞑想をすると、自分の内面に意識を向けられます。それを続けていると、フルマラソンを走り切れる集中力がつくのです。

長距離を走っても苦しくならない「呼吸」を身に着ける

 ヨガがいい3つ目の理由が、呼吸をコントロールできるようになることです。

 走っていてすぐに息が上がってしまうのは、呼吸が浅くなっているから。ヨガはさまざまな呼吸法があり、胸式呼吸もありますが、深く吸って吐くという点はみな同じです。ランニングをしながら深い呼吸をできるようになると、呼吸を整えられるのでバテにくくなります。そうなれば長距離を走っても苦しくなくなるのです。

 ところで、プロのマラソン選手が走っている様子を見ていると、かなりのハイペースで走っていますが、それはやはり何年もかけて鍛えているから。一般の人は、歩くのよりやや早いぐらいのペースで走るのが理想です。その速さなら最後まで走れるでしょう。人と競おうとせず、自分なりのペースをつかむようにしてください。

 いきなりフルマラソンを走るのは無謀だと思うのなら、ハーフマラソンにチャレンジするのをおススメします。ハーフマラソンを走り切れるのなら、フルマラソンも最後まで走れるでしょう。

ランニングで腰が痛くなったときに緩和させる1ポーズヨガ

 今回はランニングで腰が痛くなったときに試していただきたいポーズです。体育の時間によくやった長座体前屈に近いポーズで、ヨガでは「パスチモッターナーサナ」と呼ばれています。

 腿の裏側からふくらはぎやアキレス腱までしっかり伸ばし、背中全体を伸ばすことで、全身の血流をよくするという効果があります。

 コツは、力ずくや勢いで前屈しないこと。息を吐きながら体を少しずつ倒していきます。膝を伸ばし、背筋が丸くならないようにするのがポイントですが、膝がつらいようなら曲げても構いません。

(1)両足を前方に伸ばし、背筋をピンと伸ばして床に座ります。
(2)鼻から息を吐きながら両手を伸ばし、右手で右足の指先を、左手で左足の指先をつかみます。初めは無理せず、足首など自分のつかめる位置で構いません。
(3)一度息を吸い、吐く息で腰のあたりから身体を折って、前屈します。
(4)この姿勢で深い呼吸を繰り返し、途中で息を吐きながらさらに深く前屈します。
(5)吸う息で体を起こし、吐く息でリラックスします。
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竹下雄真 [デポルターレクラブ代表]

1979年3月26日神奈川県出身。早稲田大学大学院修了。アメリカシアトルでパーソナルトレーナー研修に参加。帰国後、フリーのパーソナルトレーナーを経て、都内パーソナルトレーニングジムでマネージャーパーソナルトレーナーとして、多くの著名人やスポーツ選手、芸能人の肉体改造に携わる。退社後、大手広告代理店に在籍し、街づくりなどのソーシャルメディアやイベントを担当。その後、独立し株式会社ポジティブを設立。会社経営の傍ら、早稲田大学大学院スポーツ科学研究科スポーツマネジメントコースでスポーツビジネスを学び、スポーツ修士課程を修了。2011年5月西麻布にプライベートパーソナルトレーニングジム、デポルターレクラブをオープン。2014年よりデポルターレヨガを開始。経営者や外資系ビジネスマン、政治家、プロ野球選手、F1選手も通う人気のプログラムとなっている。


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