うらやましいほどの
生命力、積極性、気遣い、思いやり

 私のいままで接してきた長男、長女には見られない明るさ、素直さ、従順さ

 私はヘトヘトになるまでつき合いましたが、じつは彼女たちやその子どもたちに教わることがとても多かったのです。

 1日、彼女たちと一緒にいて、改めて思いました。女性は、できるなら若いときに子どもを産んだほうがいい、と。まず、子育ては、体力で問題を解決できる場合が多いのです。

 お子さんを見ると、一見、粗野な印象が強く、お受験教室に通っている子に比べると、知能面ではその構築に遅れる部分があるかもしれませんが、それは後天的に解決できることなので大した問題ではありません。

 それよりも、うらやましいほどの生命力と積極性を持っており、みんながみんな他の子を気遣い、思いやりがあって、やさしいのです。

 また、諸々の発達も自分から獲得したものが多く、よく見られる反射の劣る子の欠点は、ほとんど見られません。

 思うに、彼女たちは、学校の勉強はやらなかった(できなかったではなく)かもしれませんが、人間として、女として、母親としての本能が、あるいは生命力が、先に頭で考えがちの女性よりすぐれているのかもしれません。

 いえ、本能的に“勝(まさ)っている”と確信しました。

 番組では、彼女たちから私への質問コーナーがあり、その内容には他と特に違いはなかったのですが、時に普通では考えられないほどハードな相談もありました。

 でも、私の受け答えの最中に人目もはばからず泣いたママは、くよくよ長く悩むようには見えず、こちらも答えに気を遣うケースはありませんでした。

 多くの高学歴のお母さんからの質問は、あらかじめ自分で答えを出している場合が多く、素直さがありません。

 問題が起こると、まず頭で考え、インターネットで調べたりするからか、余計な知識と自意識が入り、目の前の“生きた問題”に対処できなくなりがちです。