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日本スポーツ界に際立つ「パナソニック」の存在感

相沢光一 [スポーツライター]
【第375回】 2015年12月8日
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最近、スポーツの試合結果で「パナソニック」の文字がやけに目立つ。写真は津賀一宏社長 Photo by Hiroyuki Oya

 サッカーにラグビー、福岡国際マラソン、柔道グランドスラム、バドミントン全日本総合…と、この土日は注目の試合が目白押しでスポーツ好きには、こたえられない週末だった。

 サッカーは5日にJ1の年間王者を決めるチャンピオンシップ、6日にJ1昇格プレーオフとJ2・J3入れ替え戦が行われた。

 ホーム&アウェーで行われるチャンピオンシップ決勝2戦目の広島―ガンバ大阪戦は広島がアウェーの1戦目を3-2で制していたこともあって手堅い試合運びで1-1と引き分け、3度目の年間王者になった。順当な結果といえる。また、J2・J3入れ替え戦も昇格を目指してリーグ戦で勝利を重ねてきたJ3町田の勢いがJ2で低迷した大分を上まわって勝利。4季ぶりのJ2復帰を果たしたが、これも予想された結果だった。

 3試合のなかで最も見ごたえがあり、かつドラマチックな結末となったのはJ1昇格プレーオフだ。J2の3位福岡と4位セレッソ大阪が最後の昇格枠を争う一発勝負。42試合におよぶ長丁場のリーグ戦を戦ってきた結果が、この1試合で出るわけだ。ひとつひとつのプレーからも“絶対に落とせない”という選手たちの思いが伝わってくるような濃密な90分間だった。

 昇格プレーオフは順位が上のチームは引き分けでも勝利という規定がある。だからといって福岡は引き分け狙いでしたわけではないだろうが、やはり失点を防ごうという堅い試合運び。得点しなければ勝てないセレッソが果敢に攻める展開が続いた。試合が動いたのは後半15分。セレッソ・玉田が福岡DFの隙を衝いて抜け出し左足で押し込んだ。立場は逆転。追いつかないと昇格できない福岡が一転して攻勢に出る。しかし、なかなかセレッソの守備陣をこじ開けられない。時間だけが過ぎて行き、時計は42分を過ぎた。ここで踏ん張ったのが福岡の坂田と金森。左サイドでボールを必死にキープし、受けた亀川がクロスを送る。そのボールはゴール前を横切ったが、右サイドを走り込んだ中村がゴールに突き刺した。

 またまた立場は逆転し今度はセレッソが猛攻を仕掛ける。だが、残り時間はあまりにも少なく、このまま1-1で福岡の昇格が決まった。福岡のサポーターは試合終了間際まで祈るような気持ちだったろうし、セレッソサポーターは一気にどん底に突き落とされたわけだ。ワンプレーですべてが変わってしまうのがサッカーの、それも一発勝負の昇格プレーオフの残酷さであり面白さでもあるだろう。

 もっとも3位と4位といっても、福岡とセレッソはリーグ戦の勝点で15もの大差がついていた。取りこぼしが多く、やっと4位になったセレッソがこの1試合に勝つだけで昇格しようというのは虫のいい話で、必死で勝利を重ねた福岡が昇格を決めたのは納得できる結果である。

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相沢光一 [スポーツライター]

1956年埼玉県生まれ。野球、サッカーはもとより、マスコミに取り上げられる機会が少ないスポーツも地道に取材。そのためオリンピックイヤーは忙しくなる。著書にはアメリカンフットボールのチーム作りを描いた『勝利者』などがある。高校スポーツの競技別・県別ランキングをデータベース化したホームページも運営。 「高校スポーツウルトラランキング」


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