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IT嫌いの社長こそ、エンジニアに任せるな!
【第2回】 2015年12月15日
著者・コラム紹介バックナンバー
白川 克

「1億でできると言ったじゃないか!」
お金にまつわる不幸なすれ違い

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納期や予算を明言しないITエンジニア

 システムを作ったり、改修する計画を立てていると、当然「いつできる?」「いくらくらいかかる?」が話題になります。その時に、作り手であるITエンジニアの歯切れが悪いな、と感じたことはないでしょうか。

 即座に「1000万でできます!」などと明言するのは、よほど自信があるか、ノーテンキかのどちらかだと思います。
 ほとんどのケースでは「うーん、数百万の後半だと思いますが……」「ちょっと部下の仕事の空き具合を調べてみないと……」と、明言は避けることでしょう。

 もちろん、エンジニアが仕事を真面目にやっていないわけでもないし、生まれながらに慎重な性格というわけでもありません。
 これまで、仕事を通じてさんざん痛い目にあってきた経験が、そうさせるのです。

 今回は、ITにまつわるコミュニケーションの断絶と、そうなる理由について考えてみます。

1億でできると言ったじゃないか!

 経営者とエンジニアが相互不信に陥る、典型的な会話を再現してみましょう。

経営:今回はいくらかかるんだ?

エンジニア:(何を作るかまだ決まってないから、見積もることなんかできないよ……。どうせわかんないから、多めに言っとけ)

エンジニア:2億くらいでしょうか。

経営:なに? そんなに高いわけないだろう!

エンジニア:じゃあ、1億です。

経営:最初から、そう言え!

 <時は流れて……>

エンジニア:完成しました! コストは1.5億かかりました。

経営:なに? 50%も多くかかったのか! 会社のお金を何だと思ってるんだ!

エンジニア:(次からは、絶対2億って言おう……)

 エンジニアも経営者も、会社にとってよかれと思い、まじめに仕事をしているだけなのに、溝は深まっていくばかり……。
 なぜ、こうなってしまうのでしょうか。

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白川 克(しらかわ・まさる)

"大学では経営学を勉強してました。つまり文系です。でも新卒で入った会社でプログラマーの訓練を受け、企業が使うシステムをゴリゴリ作ってました。
その2つの経歴が影響したのか、最終的に「経営や業務観点でITをうまく使う支援をする人」つまりIT寄りのコンサルタントになりました。
得意なことは、プロジェクトを成功させること。ファシリテーターとしてよき意思決定に皆を導くこと。コツや方法論を言語化すること。
直球しか投げられないので、お客さんにとって耳が痛い正論をぶつけたりして、たまに自分でも痛い目にあったりしてます。 重度の自転車ロングライドマニアで、ブルベというイベントで90時間で1200km走ったりしてます。
著書 『反常識の業務改革ドキュメント プロジェクトファシリテーション<増補新装版>』 『業務改革の教科書―成功率9割のプロが教える全ノウハウ』 ブログ プロジェクトマジック http://blogs.itmedia.co.jp/magic/


IT嫌いの社長こそ、エンジニアに任せるな!

ITのエンジニアじゃない普通の人も、ITなしでは仕事にならない世の中に。だけど、よくわからないし、エンジニアの話は理解できないし、できれば関わりたくない。そんなIT嫌いの社長をはじめ、ビジネスパーソン向けのITの中身を勉強せずに、ITの本質が理解できて、ITを会社に活かす方法がわかるようになります。

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