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日本が誇る!食のブランド 池田陽子

生産量日本一なのにブランド力は低い…
広島牡蠣を変えた“世界戦略カキ”

池田陽子 [食文化ジャーナリスト/薬膳アテンダント]
2015年12月25日
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生産量日本一ゆえのジレンマ
ブランド力が弱かった広島のカキ

殻が小さいけれど身入りがよく、濃い味わいの広島のカキ

 牡蠣(カキ)生産量日本一を誇る広島県。その数は全国総生産量の60%と、国内のカキの過半数を供給する。

 「栄養豊かで波が穏やかな瀬戸内海で育った広島のカキは、殻が小ぶりですが身入りが多くプリッとした食感、濃厚な味わいが特徴です」と広島県水産課の前田克明さん。

 広島のカキ養殖は室町時代の終わりには始まっていたといわれ、戦後、筏を使った垂下式の養殖方法を導入したことで、生産量を飛躍的に伸ばし、現在、その数は年間約2万トンだ。量が多いため、いろいろなニーズに対応できる。

 ところが、近年それがゆえに広島のカキが抱える問題点があった。

 「質より量のイメージが強かったんです…」(前田さん)

 「カキといえば、広島」という圧倒的な知名度に比べて、品質に対する市場の評価が決して高いとはいえなかったのだ。

 広島のカキは生鮮から冷凍食品の加工用原料まで幅広い用途で出荷されているぶん「特色が希薄」。「広島のカキ」というインパクトに欠けていたため、他産地に比べてブランド力が弱く、「美味しさ」の魅力が伝わっていなかった。

 ブランドイメージがアップしなかった原因のひとつに「生食用カキ」が弱かったことが挙げられる。広島のカキはもともと、むき身の加熱用が主体で、冷凍加工カキのシェアが大きく、加熱調理のイメージが強い。

 近年首都圏中心に増加しているオイスターバーといったカキ専門店で主に見かけるのは北海道、東北や、フランス、アメリカなど海外のカキ。広島産の取り扱いは少ないというのが現状だった。他産地が生食用殻つきカキで売り上げを伸ばしているなか、広島は立ち遅れていたのだ。

 安価な外国産カキの輸入増大など産地間競争が進み価格が低迷するなか、消費者が望む高品質な「生食用殻つきカキ」の重要は伸びる傾向がある。市場でも、殻つきは2~3倍の価格となり利益率も高い。

 県として多様化、高度化する消費者のニーズにこたえるべく、高品質のカキの生産、ブランド力向上の取り組みが必要だった。その起爆剤としてなんとしても必要だったのは高品質で安全な「生食用殻つきカキ」の増産だった。

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池田陽子[食文化ジャーナリスト/薬膳アテンダント]

宮崎生まれ、大阪育ちのアラフォー。立教大学卒業後、出版社にて女性誌、ムック、機内誌などの編集を手がける。取材を通して、カラダとココロの不調は食事で改善できるのでは?という関心から国立北京中医薬大学日本校に入学し、国際中医薬膳師資格取得。自身の体調の改善、美容効果などをふまえてふだんの暮らしの中で手軽に取り入れられる薬膳の提案や、漢方の知恵をいかしたアドバイスを、執筆、講習会などを通して行う。また、日本各地の食材を薬膳的観点から紹介する活動も積極的に取り組み、食材の新たな魅力を提案、発信を続け、食文化ジャーナリストとしての執筆活動も行っている。著書に「ゆる薬膳。」(日本文芸社)「缶詰deゆる薬膳。」(宝島社)、「『ゆる薬膳。』はじめたらするっと5kgヤセました!」(青春出版社)などがある。
■HP:www.yuruyakuzen.com
■Facebook:https://www.facebook.com/yoko.ikeda.79

また、鯖をこよなく愛し、日本全国・世界のさば、さば料理、さば缶を楽しみ、さば文化を語り、さばカルチャーを発信し、さばで日本各地との交流をはかることを趣旨に活動している「全さば連」(全日本さば連合会)にて外交担当「サバジェンヌ」としても活動中。
■全さば連HP:http://all38.com
■FACEBOOKページ:http://www.facebook.com/mackerel.cava  

 


日本が誇る!食のブランド 池田陽子

観光立国を目指す日本にとって、日本の食は大きな資産だ。日本各地にさまざまな誇れる食のブランドがあるなかで、多くの日本人・外国人にも知られているモノはいかにしてブランドを築き、なおそれを維持しているのか。その日本の食のブランド戦略を探る。

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