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組織の病気~成長を止める真犯人~ 秋山進

「サラリーマン王国」日本が世界で勝てない最大の要因

秋山進 [プリンシプル・コンサルティング・グループ株式会社 代表取締役]
【第33回】 2016年1月4日
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サラリーマン黄金時代の役員は
なぜ「ちゃんとした人」が多いのか

サラリーマン黄金時代を第一線で過ごした企業OBは「ちゃんとした人」が多いのだが…

 企業統治(ガバナンス)関係の仕事をしていると、社外取締役などを務められている大企業の役員OBの方々とお会いする機会も多い。彼らは、間違いなく日本の「サラリーマン黄金時代」を歩んできた人だ。大企業の役員OBなどというと、高慢ちきで嫌味な人物というステレオタイプなイメージが浮かぶが、実際には「きわめてちゃんとした気持ちのいい人」が多く、一緒に仕事をしていると随所に「さすが」という知見を披露される。やはり、「勝ち残った人たち」だな、と感じることも多い(もちろん厭味な人が一定数いることも言っておかなくてはならないが)。

 しかし、実際のところはどうも少し違うようだ。彼らが出世競争を勝ち抜き、それなりのポジションを得たことは確かだが、「勝ち残った」というよりは、「時間をかけて自分に合う役どころを自他ともに発見した」とでも言うほうが正しいようだ。高いポジションを得たのは間違いないものの、それはサラリーマン人生の中で周りの人との関係において徐々に、「役どころ」が決まったものであって、「他人を蹴落として競争に勝った」わけではないのだ。自分の「役割を全うした」という清々しさがある人が多い。

 彼らが生きた「サラリーマン黄金時代」と、現在のサラリーマンが置かれた状況で違うのは大きく3点あると思う。1つめは、大卒キャリア組の採用数があまり多くなく、会社がほぼ全員に目が行き届くような状況があった。そのため、全員の特質が埋もれることがなく、いろんな角度から「向き」「不向き」が判断され、長期的な育成が実現された。たとえば年間40~50人程度なら、継続的に見ていくことで、ほぼ全員の特質が把握できる。

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秋山 進 [プリンシプル・コンサルティング・グループ株式会社 代表取締役]

リクルート入社後、事業企画に携わる。独立後、経営・組織コンサルタントとして、各種業界のトップ企業からベンチャー企業、外資、財団法人など様々な団体のCEO補佐、事業構造改革、経営理念の策定などの業務に従事。現在は、経営リスク診断をベースに、組織設計、事業継続計画、コンプライアンス、サーベイ開発、エグゼクティブコーチング、人材育成などを提供するプリンシプル・コンサルティング・グループの代表を務める。京都大学卒。国際大学GLOCOM客員研究員。麹町アカデミア学頭。

著書に『「一体感」が会社を潰す』『それでも不祥事は起こる』『転職後、最初の1年にやるべきこと』『社長!それは「法律」問題です』『インディペンデント・コントラクター』『愛社精神ってなに?』などがある。


組織の病気~成長を止める真犯人~ 秋山進

日本には数多の組織があり、多くの人がその中に属しています。組織は、ある目的のために集まった人たちで成り立っているにも関わらず、一度“病”にかかれば、本来の目的を見失い、再起不能の状態へと陥ります。しかも怖いのが、組織の中の当人たちは、“病”の正体が分からないどころか、自分たちが“病”にかかっていることすら気づけない点です。

この連載では、日本の組織の成長を阻害している「組織の病気」を症例を挙げて紹介。コンプライアンスの観点から多くの企業を見てきた筆者が考える治療法も提示します。

「組織の病気~成長を止める真犯人~ 秋山進」

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