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投資家の巨額資金に溺れた
ダヴィンチ上場廃止の“落日”

週刊ダイヤモンド編集部
2010年6月14日
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2006年前後に隆盛を誇り、不動産ファンドブームの象徴的存在となっていたダヴィンチ・ホールディングスが6月1日付でひっそりと上場廃止を迎えた。09年12月期連結決算で債務超過状態に陥り、所有物件のローン借り換えにも窮するなかで、新規スポンサー探しを進めているが、厳しい状態が続いている。

 「一つの時代の終焉を感じる」。大手不動産会社の幹部はしみじみと感想を述べた。

 6月1日、国内最大手の不動産ファンド運用会社、ダヴィンチ・ホールディングスが上場廃止となった。2009年12月期連結決算で傘下のファンド保有物件の評価損発生により、263億円の最終赤字を計上。110億円の債務超過に転落し、大阪証券取引所「ヘラクレス」が債務超過状態の企業に対して定めている「月間平均価格が1万円未満(1売買単位当たり)」という上場廃止の基準に抵触したためだ。

 ダヴィンチといえば、米国で不動産投資の実績を積んだ名物社長の金子修氏の名声の下、米国のロックフェラー財団やハワード・ヒューズ財団などの著名な海外投資家のほか、企業年金基金など保守的な日本国内の投資家からも資金を引き寄せた。06年には運用額1兆円規模のファンドを立ち上げ、芝パークビル(港区)、東京駅前のパシフィックセンチュリープレイス丸の内といった1000億~2000億円級の都内オフィスビルを高値で買い、業界の耳目を集めた。株式投資にも進出し、07年にはテーオーシーに対し敵対的TOBを仕掛け、勇名を馳せたほか、長野県などのゴルフ場やスキー場にまで出資して話題を呼んだ。

 それが、隆盛は今は昔。昨年9月には、旗艦ビルだったパシフィックセンチュリープレイス丸の内を担保としたノンリコースローン(非遡及型融資)がデフォルト(債務不履行)し、“凋落の象徴”となった。5月発表の10年12月期第1四半期決算でも債務超過額は120億円までふくらんだ。従業員数も2度の希望退職により、ピークの4分の1程度、50~60人にまで減った。

 一時期、デフォルトがうわさされた芝パークビルは、2月にローン借り換えに成功した模様だが、森トラストと共同取得した虎ノ門パストラルホテル(港区)については業界内では「最終的に森トラストがすべて引き受けざるをえないのではないか」との見方が多い。

 現在は、ファンドとしての成長戦略が描けない状態のなか、ローン返済期限延長やリストラで規模を縮小しながら既存の体制をかろうじて維持している状態だ。

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