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2016年「不安な国会」観戦ガイド
キーワードは「安心できない安村」?(上)

松井雅博 [政治ジャーナリスト]
2016年1月7日
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新年早々、国会開幕!
2016年の国会は暴走か、安全運転か?

お笑いタレント・とにかく明るい安村さんの「安心してください、穿いてますよ」というネタのヒットは、政治に対する国民不安を象徴しているのかも?

 新年が幕を開けた。

 1月4日、第190回通常国会が召集された。今年は7月に参議院議員選挙を控えているため、なるべく早く国会を終わらせ「安心」して選挙に集中したい、という与党の意図が見える日程となった。

 それにしても、昨年の世相を表す漢字に「安」が選ばれたが、残念ながら「安定」した1年だったとは言い難い。どちらかと言えば「不安」な1年だったように思う。

 そんな中、戦後70年を迎えた昨年成立した安保法制は本当に私たちに「安全」をもたらしてくれるのだろうか。震災以来止められていた原発だが、昨年、ついに川内原発が再稼働された。だが、原発は本当に「安心」してよいエネルギー源なのだろうか。また、昨年末に米国FRBが発表した利上げにより「円安」が一層進むと見込まれる中、大筋合意されたTPPは具体的に私たちの生活にどんな影響を与えるのだろうか。

 こうした人々の不安を背景に、お笑いタレント・とにかく明るい安村さんの「安心してください、穿いてますよ」というヒットネタが生まれたのかもしれない。

 果たして、2016年は「安心」できる政治が展開されるのだろうか。政治家たちは日本を「安全」運転できるのか。昨年1年を振り返りつつ、今年の国会論戦の見どころを解説したい。

国民はそれほど反対していない?
改めて考える「安保」政策の転換点

 2016年、最も注目すべき政治ニュースの1つは、新しい安保法の施行であろう。

 昨年の国会シーンで記憶に残っているのは、衆議院の平和安全特別委員会で、野党議員たちが「自民党感じ悪いよね」などと書かれたプラカードを持って、委員長に詰め寄っていた姿だ。

 そして昨年9月19日未明、参議院本会議にて安保法案が可決成立したが、ピンクの鉢巻をした女性議員達が並んで叫んでいたり、委員長の席に飛びかかってフライング・ボディ・アタックをかまそうとしていたり、およそ良識の府とは呼び難い光景も報道された。だが、これらのてんやわんやの奮闘も空しく、安保法案は国会を通過した。

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松井雅博[政治ジャーナリスト]

まつい・まさひろ/1979年6月14日生まれ。慶應義塾大学理工学部卒。工学・教育学の2つの修士号を持つ。国家公務員1種法律職試験合格(政策秘書資格取得)。国連英検A級。マッキンゼーアンドカンパニーなどグローバル企業での勤務を経て、国会議員政策担当秘書として政界へ飛び込む。35歳の若さで、第47回衆議院議員選挙に兵庫10区(加古川市、高砂市、稲美町、播磨町)より出馬し、5万1316票を獲得するも落選。一民間人の感覚で政治の現場や裏側を見た経験を活かし、これまでブラックボックスだった政治の世界をできる限りわかりやすく面白く伝えることに情熱を燃やす。


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