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成功する人の考え方
【第10回】 2016年1月18日
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加地太祐 [経営者、陽明学者]

明日ではなく今日を生きろ

新年を迎えて「今年こそは人生を変えたい」「夢を実現したい」と思う人は多い。しかし、一体どれだけの人がその実現に向け努力しているだろうか。現役の経営者で陽明学者の加地太祐氏は、「成功するためには、何より実践が大事」と説く。本連載では、そんな加地氏の初の著書成功する人の考え方』(ダイヤモンド社より1月16日に発売)の内容をベースに、これまでの人生を変えて、成功をたぐり寄せるためのポイントをお伝えしていく。今回のテーマは、チャンスを捕まえられる人とそうでない人の違いについて。成功する人と失敗する人では、何が違うのだろうか?

「機会」チャンスの神カイロス

 機会(チャンス)を神格化した男性神に「カイロス」がいる。
彼の特徴は長い前髪にあり、後頭部がハゲた美少年ということだ。

 一般的なたとえで「幸運の女神は前髪しかない」と言うのは、このカイロスを意味している。

 カイロスの背中と両足には立派な羽が付いており、その羽を使って素早く目の前を通り過ぎる。

 彼を捕まえようと思うなら、過ぎ去ってからではなく、目の前に来たときに前髪を掴むしか方法はない。

 この話は、レオナルド・ダ・ビンチによって女神として紹介されたというが、とても良くできていると思う。

 人間は生まれた境遇は違うが、チャンスは平等に与えられている。

 学校の成績を上げるにも、会社で活躍するにも、好きな異性を射止めるにも必ず好機と呼ばれるチャンスの瞬間があるのだ。

 では、この好機と呼ばれるチャンスはいつ現れるのだろうか。

今、この瞬間が好機

 これは僕の高校受験のときの話だ。同じ高校を目指した彼は、毎日5時間勉強すると僕に宣言した。

 しかし、ちょうどその日は、年に一度のお祭りの日だった。僕は彼に質問した。

 「今日のお祭りはどうするの?」

 すると彼はニコニコしながら言った。

 「今日はお祭りに行くよ! 決意は明日から」

 そう言って、彼はその後も真剣に勉強をすることはなく、結果的に少しランクを下げた高校に入学した。

 この話は決して他人事ではない。

 ダイエットの目標にしても、勉強にしても、仕事にしても、失敗する人間は今日の実践を明日に延ばす。

 そして、決めた目標を妥協し、好機を逃してしまうのだ。

 成功する人達は、その辺りが全然ちがう。

 彼らが何かを決意し、実践しようとするとき、大事なのは明日ではなく今日、この瞬間からだ。

 だからキミも何か目標を決めたなら、決して明日に先延ばししてはいけない。

 今日、この瞬間から始めるのだ。

今日を大切にする決意が、大きな継続と好機を生み出すのだ。

過去と未来を見る方法

 先述の通り、多くの成功する人は、この瞬間を大切にすることで、好機を見逃さず、決めたことを実践することができる。

 今を生きるという姿勢は、もうひとつの利点を生み出す。

 それは、過去と未来を予測する能力だ。

 仏教の「心地観経(しんじかんぎょう)」には、こんな文章がある。

過去の因を知らんと欲せば、現在の果を見よ。
 未来の果を知らんと欲せれば、現在の因を見よ。

 つまり、過去の姿を見たければ今の姿を見ればいいし、未来の結果を見たければ、今の姿を見ればいいと言うのだ。

 僕らには希望する未来がある。

 しかし、その未来は明日から繋がっているのではなく、今日の延長線上に繋がっているのである。

加地太祐(かじ・たいすけ)
1976年大阪生まれ。株式会社aim代表取締役。
阪南大学高等学校中退後、溶接工に。その後、サラリーマンになり英会話スクールに通うが、1年後の2004年に通っていた英会話スクールが倒産。当時の従業員に「給料を数ヵ月もらわぬままオーナーが失踪したので助けてください!」と生徒なのに相談される。月商18万円で家賃支払いが23万円と大赤字なのにもかかわらず、「可哀想だから」と400万円を借金して援助し、サラリーマンを続けながら思いがけずオーナー経営者になる。
しかし、3ヵ月で資金がなくなり、助けてと言った従業員も退職。その後、英会話スクールの経営を実弟にまかせるが、1年後に病死する。この人生のどん底のときに安定したサラリーマンを辞め、給料の出ない英会話スクール経営1本に絞る。その後、NOVAが倒産し英会話教師だった外国人失業者があふれた。彼らを黙って見過ごせないと、生徒が増えたわけでもないのに日払いで外国人を雇う。この行動が新聞に紹介され、それがもとで生徒数が飛躍的に増え、以後、順調に業績を伸ばす。
2015年2月6日、交通事故に合い5日間意識不明に。6日目に目覚めたとき、「このまま死んだら僕はこの世界に何も残していないことになる」と愕然とする。
それがきっかけで、スタッフや愛する娘たちに残せるのは「言葉しかないのだ」と悟り「成功する人の考え方」の連載をスタート。純粋に言葉の力を試すために名前をふせたままスタートするも幸運にも支持を得て開始8ヵ月で3万いいね!を突破。月間リーチ数250万人の人気ウェブサイトに成長する。年間1000人以上の経営者と対話し、会社経営を行う傍ら、1人でも多くの成功者を世に出したいと、日夜、記事の執筆に精力を注いでいる。山田方谷を学ぶ実践塾「方谷塾」塾頭、陽明学者。
所属団体 
・盛和塾<大阪> 世話人。稲盛和夫の経営者塾世話人
・EO Osaka<Entrepreneur Organization> 理事。アメリカに母体を持つ経営者団体。年商100万ドル以上の経営者が集まる団体
成功する人の考え方HP http://ekusia.com/
フェイスブックページ  https://www.facebook.com/seikousuru/
 

※次回は、1月19日(火)に掲載します。

 

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かじ・たいすけ/1976年大阪生まれ。株式会社aim代表取締役。
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しかし、3ヶ月で資金がなくなり、助けてと言った従業員も退職。その後、英会話スクールの経営を実弟にまかせるが、1年後に病死する。 この人生のどん底のときに安定したサラリーマンを辞め、給料の出ない英会話スクール経営1本に絞る。 その後、NOVAが倒産し英会話教師だった外国人失業者があふれた。 彼らを黙って見過ごせないと、生徒が増えたわけでもないのに日払いで外国人を雇う。 この行動が新聞に紹介され、それがもとで生徒数が飛躍的に増え、以後、順調に業績を伸ばす。
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 ・盛和塾<大阪> 世話人 稲盛和夫の経営者塾世話人
 ・EO Osaka<Entrepreneur Organization> 理事 アメリカに母体を持つ経営者団体。年商100万ドル以上の経営者が集まる団体

 


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