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東京23区 データで分かる区の実力

練馬区――農業とアニメ産業のパワーで他区と一線を画す「独立の街」

小口達也 [一般社団法人東京23区研究所 上席研究員],東京23区研究所,フィルモア・アドバイザリー
【第9回】 2010年6月29日
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 練馬と言えば、練馬大根。「みどり豊かで農地が広がるのどかな区」というのが練馬区のイメージだろうか。

 実は、「農地」と共にソフトパワーも擁する街であり、今や世界的メジャーの地位に上り詰めた日本アニメの発祥の地でもある。東京23区で5番目に広い区域、2番目に多い人口を持つ。練馬区は、まだまだ大きな成長の余力を残した“青年の区”という顔を持っているのだ。

「板橋区から独立しよう!」と
23番目に誕生した風変わりな区

 練馬区の生い立ちは、他の区と少し変わっている。第二次大戦後の1947年(昭和22)3月、戦前から続いた東京35区が22区に再編された。ある区は旧来の区からそのまま存続し、ある区は旧来の複数の区が統合し、誕生したのである。そのなかにあって、今の練馬区は22区の1つである「板橋区」の一部をなす地域であった。

 ところが、再編に先立つ46年頃より、この地域の町会長、区会議員、各種団体長が独立への志を持ち、運動を進めていた。全員協議会を開催し、練馬区新設を決議したのである。

 かくて、22区再編の同じ47年の8月、練馬区は板橋区より分離独立し、「23番目の区」として誕生することとなった。

 そう、練馬区は“独立国”なのだ。2007年(平成19年)8月1日に独立60周年、人間に喩えれば“還暦”を迎えた区は、「独立60周年記念事業」として、記念誌を発行するほか、各種のイベントを実施する取り組みを行なった。ここにも、この区の「自負心」の表れを見てとれる。

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小口達也 [一般社団法人東京23区研究所 上席研究員]

一般社団法人東京23区研究所上席研究員。1978年より財団法人・東京都政調査会研究員、都市問題・自治体政策の研究に従事。87年より中央大学社会科学研究所・客員研究員、多摩地区の地域開発研究に従事。その後、フリーを経て現職。

フィルモア・アドバイザリー

2006年11月、海外機関投資家向けの独立系リサーチ会社として設立。現在は数値データのグラフ化・共有サイト「vizoo」、グラフ投稿サイト「Figit」の運営を行うほか、メディア向けにグラフを用いた特集記事等を配信。
フィルモア・アドバイザリー


東京23区 データで分かる区の実力

世界一の都市圏である東京。特にその中心となる23区は、データや知識を積み重ねると、それぞれの区が特徴や「区民性」を持ちながら、それぞれの土地に人やビジネスを惹きつけていることがわかる。そんな各区のデータを見ながら、歴史や周辺情報と共に、23区それぞれの特徴、「実力」を明らかにしていく。

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