ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
inside Enterprise

トヨタ国内工場停止で“王者”に吹いた突然の逆風

週刊ダイヤモンド編集部
2016年2月8日
著者・コラム紹介バックナンバー
1
nextpage
1~3月に2000台/日と高い生産台数を予定していたプリウス。3月中の挽回は厳しく、決算期をまたぐ可能性が高い Photo by Mitsufumi Ikeda

 生産停止に追い込まれたのは、事故発生から約3週間も後のことだった。トヨタ自動車は2月1日、国内の完成車工場の稼働を8~13日の6日間、全て停止すると発表した。

 きっかけはトヨタ系鉄鋼メーカー、愛知製鋼で今年1月8日に起こった爆発事故。エンジンやトランスミッション(変速機)など駆動系部品に使う特殊鋼や加工部品の供給が滞っているのだ。

 ただ当初は、「エンジン構成部品の一部の供給が滞るだけで、対象車種も限定的と聞いていた」(部品大手首脳)。実際、特に2次サプライヤー以下のメーカーにはトヨタから調査依頼もなかったという。

 風向きが変わってきたのは事故から約1週間後。「新型『プリウス』を減産しなければならないらしい」。そんな話を耳にした部品各社が慌て始めたころだ。

 ただでさえ1~3月は決算期末前とあって、全車種で2000台/日ほど通常より上乗せし、約1万4000台/日を部品各社に内示していた増産シーズン。その上、発売間もない人気のプリウスも増産すべく、部品各社は派遣社員なども増員して3月までは乗り切ろうと手配を終えたばかりだ。それが突如、減産で計画通りにいかないとなれば、部品各社には休業補償などの負担がのしかかる。

 ところがふたを開けてみれば、プリウスを造る堤工場(愛知県豊田市)の減産どころか、国内の全工場に加えてグループの日野自動車やダイハツ工業でも生産を停止するというから「寝耳に水」(系列メーカー幹部)だったようだ。

 「どこまで特殊鋼を使っているのか、把握できていない部分があった」(トヨタ幹部)。結果的には、ほぼ全ての車種で使っていたことが明らかになったというわけだ。

1
nextpage

今週の週刊ダイヤモンド

2017年1月21日号 定価710円(税込)

特集 天才・奇才のつくり方 お受験・英才教育の真実

お受験・英才教育の真実

【特集2】
村田 vs TDK
真逆のスマホ戦略の成否

【下記のサイトからご購入いただけます】

(ストアによって販売開始のタイミングが異なるため、お取扱いがない場合がございます)

【下記のサイトからご購入いただけます】

(ストアによって販売開始のタイミングが異なるため、お取扱いがない場合がございます)

【下記のサイトからご購読いただけます】

(ストアによって販売開始のタイミングが異なるため、お取扱いがない場合がございます)

スペシャル・インフォメーションPR
クチコミ・コメント

DOL PREMIUM

PR
【デジタル変革の現場】

企業のデジタル変革
最先端レポート

先進企業が取り組むデジタル・トランスフォーメーションと、それを支えるITとは。

経営戦略最新記事» トップページを見る

最新ビジネスニュース

Reuters

注目のトピックスPR

話題の記事

週刊ダイヤモンド編集部


inside Enterprise

日々刻々、変化を続ける企業の経営環境。変化の中で各企業が模索する経営戦略とは何か?『週刊ダイヤモンド』編集部が徹底取材します。

「inside Enterprise」

⇒バックナンバー一覧