ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
田中秀征 政権ウォッチ

なぜ第一党ではなかった「さきがけ日本新党」は
存在感を際立たせることができたのか

田中秀征 [元経済企画庁長官、福山大学客員教授]
【第40回】 2010年7月1日
著者・コラム紹介バックナンバー
1
nextpage

政治を動かすのは「数」だけでない
「支持の強さ」が重要

 政治を動かすのは、基本的には議員数、すなわち「数」だが、しかしそれだけではない。「質」というか、同じ支持でも支持の強弱が「数」に劣らないほど重要な要素だ。

 投票所へ行ったとき、前から投票する人を決めていて強く支持している場合は、エンピツが折れるほど強く濃く書く。ところが、投票所へ行ってから候補者の一覧を見て何となく名前を書く場合にはどうしても軽く弱く書いてしまうものだ。

 しかし、開票のときには全く同価値として数えられる。候補夫人の一票も、浮動票の一票も全く同等である。

 私は、政治を動かすのはむしろ支持の強さだと思っているが、投票では必ずしも正確にそれが表れてこない。

 93年総選挙での細川政変をふりかえればわかる。あのときも、第一党は自民党で第二党は社会党だった。しかしふしぎなことに両党ともに影が薄かった。それは支持が弱かったからだと言える。

 あのとき国会で統一会派をつくった日本新党とさきがけは、合わせて50人そこそこの議員数であったが、その存在感は、50人とは思えないほど際立っていた。

 これは、自民、社会の支持が弱く、さきがけ日本新党に対する支持が強かったと言えるだろう。そしてそのわずか50人が中心になって政治を動かした。

1
nextpage
関連記事
スペシャル・インフォメーションPR
クチコミ・コメント

DOL PREMIUM

PR
【デジタル変革の現場】

企業のデジタル変革
最先端レポート

先進企業が取り組むデジタル・トランスフォーメーションと、それを支えるITとは。

経営戦略最新記事» トップページを見る

最新ビジネスニュース

Reuters

注目のトピックスPR

話題の記事

田中秀征 [元経済企画庁長官、福山大学客員教授]

1940年長野県生まれ。東京大学文学部、北海道大学法学部卒業。
83年、衆議院議員初当選。93年6月、新党さきがけ結成、代表代行。
細川政権発足時、首相特別補佐。第一次橋本内閣、経済企画庁長官。
現在、福山大学客員教授、「民権塾」塾長。


田中秀征 政権ウォッチ

かつて首相特別補佐として細川政権を支えた田中秀征が、期待と不安に溢れた現政権の動向を鋭く斬り込む週刊コラム。刻一刻と動く政局をウォッチしていく。

「田中秀征 政権ウォッチ」

⇒バックナンバー一覧