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旭化成・社長引責辞任で崩れた集団経営体制

週刊ダイヤモンド編集部
2016年2月23日
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浅野敏雄社長(右)は4月1日付で社長の座を小堀秀毅専務(左)に譲り、6月下旬の株主総会後には取締役からも外れて常任相談役に退く Photo:読売新聞/アフロ

 「新生・旭化成」の旗振り役が、「杭問題」の幕引き役に転じた。

 旭化成は2月9日、ついに社長交代を発表した。子会社である旭化成建材の杭工事の施工データ改ざん問題を受けて、浅野敏雄社長が引責辞任し、4月1日付で小堀秀毅専務が新社長に就任する。

 旭化成にとって、4月1日はもともと、新しい中期経営計画をスタートさせる特別な日だった。同社は浅野氏が社長に就任した2014年、同氏や小堀専務を含む4人の代表取締役による集団経営体制に移行。この船出に向けて、着々と準備を進めてきた。

 重要なのは、この新体制には30年続いた会長による“院政経営”から卒業する意味が込められていたことだ。実権を握ってきた伊藤一郎会長は、新しい時代に対応するべく自分の代で院政に終止符を打つと宣言。新生・旭化成に向け浅野社長を抜てきした経緯がある。

 浅野社長は入社して以来、一貫してヘルスケア畑を歩んでおり、問題が起こった当時に建材事業の経営を執行していたわけではない。おまけに同社が次の成長の柱に据えるヘルスケア事業領域の担当役員としても社の要だ。

 小堀専務が「経営責任を取って退任する必要はない」と慰留したというのも無理からぬことだった。

 もっとも、問題発覚後、一部の首脳は代取4人総辞任の覚悟を漏らしていた。「でも、それをしちゃうと『やっぱり上が杭データの流用を指示したんじゃないか』って勘繰られかねない」と同社役員。結局、「旭化成の信頼回復に少しでも役立つなら」と、浅野社長が自らの首を差し出した。

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